2017年1月19日木曜日

探偵ミタライの事件簿 星籠の海(2016)

探偵ミタライの事件簿 星籠の海


~締まらない~


〇はじめに
 玉木宏かっけえ~。でも講義から始まる彼の活舌が気になり天才的な人間ということは窺い知れないのがネックだ。声の響きは抜群なのに、聴こえが悪いってのはどうなんかね・・・





 あと広瀬アリスは悪いが邪魔。黙って傍で微笑んでくれてるだけの方がまだ良かった。ただ時折広瀬すずを感じる(本来逆に作用すべきなのだろうが)ことからやはり姉妹なのだなと実感する。




 こっちの方が良いかな。口元が締まりきらない感じが。







〇想起する作品
 「ガリレオ」


〇こんな話
 探偵ミタライの事件簿。


〇締まらんな~・・・

 期待が湧かないのよね・・・ 膨らまないのよね・・・

 単体サスペンス及びシリーズ化における1発目の作品に多いのだが(これはドラマがあったのか・・・)、鑑賞者が主人公に始まる登場人物を知らない状況からその人間がどういった人間かを提示するという演出。主人公の実力提示、要は線引き。どこまでのことができるのか、できそうなのかという展望を促す。これが見えにくいんだよね。そもそもの謎の大きさというところが繋がっていく様もイマイチ

 ここで鑑賞者が作品の世界観を共有しようと、作品に寄り添おうとするきっかけになるわけだがこの時点でポシャるのが多いこと多いこと。だから何だよって思わせてしまうのよね。知るかよと。鑑賞者の有しているある程度の知識からの展望が為されない。1を見て聞いて触ってどこまでを展望できるのかという比較。同じ情報を得ていたはずなのに見ているところが違った。その情報から見えてくることが違ったというギャップに感心するのである。惹きつけられるのである。




 例えばここ。後の推理(推察)に登場する右手の薬指を観せることに機能していない。我々の焦点と違うという話かもしれないがそれを映像における観せ方でやってはダメだ。

 鑑賞者と同じ位置からスタートすることでその人間を測らせるのがわかりやすさとしてはあるが、それがタート地点が違うならまだしも、いつスタートしたかもわからない相手を観せられると「は?」としかならない。



 まぁこれは1作目を犠牲にし、シリーズ化することで緩和することは多いわけだが。どうなるのだろうか・・・





 これだけならまだ問題は広がらずに済んだ・・・

 この作品の最大の欠点は助手の存在だ。こいつがチャラチャラしているだけなので尚の事胡散臭く感じる。立てるべき人間をおだてている様にしか見えない。いや終始おだてようとしていることからむしろ馬鹿にしているようにしか見えない。この辺はもう少しバランスを考えるべきだっただろう。終始大げさに感心を示していればあ~こいつが馬鹿なだけだろと立てるべき人間の前に、そいつが立ってしまう。いやおそらくは彼女を観せようとしている節があるからこれは狙い通りでもあるのだろう。だがこれがひたすらに足を引っ張っているのは事実。

 そこで調整が入るべきは意外性だったはずだ。彼女が起点に何かしら謎解きができてしまう、繋がる事実が浮き彫りになるという。隠された才能の示唆。それを鑑賞者に実感させないとダメだったんじゃないのか。「相棒」ネタがちょくちょく挿まれており、



亀山君を観せたのもそれを意識させたいとするがためだろう。だがそれが全く出てこない、見えてこない。前半に作り上げた彼女のイメージに対して、ふむふむ意外と目の付け所が・・・といったような関心をさせてくれないと。陰謀論に興奮する人物というとこ以外でね。



 例えばこの事件をまとめたシーン。これは鑑賞者が抱いている彼女が作ったのだろう資料のイメージと何らギャップが無いわけである。彼女が作ったのだろうねとしか思わない。

 突飛かもしれないが、ここで手書きではなくスマホやアイパッドといったものを用いて製作されたものだと観せたり、ホームページや掲示板を立ち上げていたりとして観せたってよかったはずだ。これはただ彼女が集めた情報をまとめただけでありただの受け身な彼女を示しただけだ。御手洗の推理に感心する彼女のままである。御手洗が用いないであろう手段を彼女でもっと見せるべきなんだ。

 そして一枚の紙というのも個人的に気になる。彼女の職業柄が出ているのかわからないが、当にこのまとめ資料を作るために折り目の無い用紙が用意されていた感が伝わる。こういった用紙は持ち歩いているもんなのか? 都市伝説的なネタが好きで情報収集している人間ってのはノートでそれをやってるって方が伝わると思うがな。取材用メモと個人的なまとめノートといったように。

 せめて折り目がついていたり、ノートその他代用品から破られた物であると見せれば勢いというか彼女の熱意が伝わると思うのだが。この演出のおかげで、毎度の様にその場で勝手に妄想を膨らませ興奮する彼女と矛盾が生じてもいる。なぜここで冷静に綺麗な紙を用意して、ご丁寧に見やすくもマーカーやら色彩豊かに見せようとしているのかと。

 いやこれこそがギャップとして機能するのか。妄想で興奮する勢いのある彼女から一転・・・ってな具合に?? まとめ資料の出来不出来ではなく、まとめ資料を作れたのかというギャップなのか。


 まとめ資料を作るという行為だけを観せたかったとして、前半の彼女を観せられているだけにやはりそれだけでは物足りない。御手洗や現地人が気付かない点を彼女に見出させなければ。それが恋愛感情でなく彼女に惹かれ始める御手洗というところにも繋がってきたはずだ。御手洗の情報収集の手段の一環に彼女から提供されたものが介入してくるとして観せていけばよかったのに。使えるなと思わせれば。どこかで見たことがあるからと石田ひかりを検索していたがこういうところじゃないんだよな・・・



 刑事がつっけんどんなのも気になる。ここで尺削っとけばいいのに。これも広瀬アリスのキャラの所為の調整なんだろうけどさ。




〇最後に
 キャラと推理(謎解き)がこじつけまがいに感じるサスペンスは苦手。シリーズ化されるなら玉木宏を観たいから何だかんだ観ますけどね。


 ではでは・・・




0 件のコメント:

コメントを投稿

悪女 AKUJO(2017)

~アクションは爽快~ 〇はじめに  韓国ではこの方はイケメンの部類なの? 〇想起する作品  「ニキータ」  「アンダーワールド」(2003)  「KITE」(2014)  「ハードコア」(2016)  「レッド・スパロー」(2018)...