カリフォルニア・ディストラクション(2015)

カリフォルニア・ディストラクション[DVD]

～予知～ 

〇はじめに 
　で、出たああああああ、Ｍ１２.０　地球が割れますよ。 


〇想起する作品 
　「カリフォルニア・ダウン」(2015) 
　同じサンアンドレアス断層を扱っており、話の流れもそのまま。地震予知、家族救出、ヘリコプター（における揺れの見せ方も）。 
あちらの原題「SAN ANDREAS」　 
こちら「SAN ANDOREAS QUAKE」


〇予知 
　微小地震の観測による地震予知。１９か所に設置した地震計で全てまるわかりさ～。 本家は電磁波だったっけ？ 

　そもそもサンアンドレアス断層に対して地震計１９個ってのはどうなの？　教えて専門家の方～実情を。

　そんなこた～、どうでもいいのさ～。地震は予知できても、人間の心は予知できませ～んっていう映画なのだから。目に見える揺れ、目に見えない揺れ。ひとつに娘の彼氏誰やね～ん？　お前だったんか～い、と。そして大きなところが娘が心を開いてくれな～い。全く娘のことわかってなかった、私って馬鹿・・・・。あとちょっとブラックなのかな。人の死も突然ってな話（老夫婦のネタ）。ヘリコプターの人員調整のためにモブキャラが死ぬってのはお決まりなわけだけど。とある夫婦の私たちの子どもを助けてってのが、娘とその彼氏との育んだアヒルさんと掛かっていたりする。ワンワン！　こんなところがおもしろいところ。これが楽しめない方には辛い作品だろう。

　それぞれの登場人物が同じ世界にいるという、つながっているという危機感が持ち味の「カリフォルニア・ダウン」。あの地震が確実に我々の世界にも迫ってくるという恐怖。どんな状況に遭遇しているのかという様を、壮大なスケール、映像でお送りされた。しかしこちらは私の大好物、Ｂ級映画。映像がちゃちなことで人間ドラマへの荷重が増える。車がどこをどのような状況で走っているかよりも、車内における人間模様が揺れ動く。ビルが倒壊するよりも、室内で人間関係が崩壊する。そして希望は、再生されていく、築かれていく新たな人間関係と、揺らがない愛。ってなオチになるわけで。

　まぁこの手の作品を酷評する方の言い分もわかる。この作品に関して言えば、人間ドラマに重点を置いているにもかかわらず本家からの登場人物の縮小と役どころの無駄な配置換え。予知する学者さんと娘を救出する母親とが被っちゃうからこいつ今いるべき場所ちゃうやんという意味不明な行動に見えたりする。その解消としてタブレットを常に持ってるけど・・・・。カリフォルニア（だったよね？）が壊滅するかもしれない大惨事を予知したのに、データを送りつけただけで娘を助けに奔る。電話一本で説得を断念。・・・・・・・・・これぞプロ意識だね！！　自らの力を何に使おうがね。緊急事態に他者を助けてる余裕なんてあるんかいと。まずは自らの身の安全。そして身の周りの。特に近親者だよね。知らねえ奴ぁ～ほっとけ。いやいや助けてほしいですよ、こちらは・・・。ちょっと、ちょっとちょっと。
　蛇足だがこの主人公、相方いなかったら全員見殺しですからね、娘以外。笑えない。


　
〇余談
　建物の耐震強度って震度だけでなくマグニチュードにも対応させてあるのか、勉強になった。



〇最後に
　Ｍ１２．０の地震の際はどこに逃げればいいのでしょうか。ヘリコプターもいずれは燃料が切れ着陸しなければいけないわけで。着陸する場所は残っているのでしょうか。地球が割れるという現象がそもそもよくわからんな、そういえば。ひびが入るのか、ぱっか～んするのか。ま、死ぬときゃ死にますよ・・・。

　ではでは。