2015年10月21日水曜日

白い沈黙(2014)

字幕翻訳:佐藤恵子



~結果論~ 


〇はじめに 
 序盤ウトウトしてしまいました。見落としている点が多数あるかもしれません・・・ 


〇想起する作品 
 「プリズナーズ」(2013) 


〇こんな話 
 誘拐事件の情報において神である我々が、その事件に盲目な迷える子羊たちの姿を観てイライラするお話。


〇結果論 
 多くの推理ものの醍醐味は、主人公と同様に事件にアプローチし、真相にいち早く辿りつけるか否かを勝手に競い、そこからどんでん返しがあるのかないのかってなところだろう。しかしこの作品は、予告では執拗に謎解き要素が強調されてはいるがそのタイプの作品ではない。推理を楽しむ作品ではない。初っ端から事件の概要が明らかになる。犯人側の視点が描かれている。かと言って「刑事コロンボ」のように犯人を追い詰めていく、追い詰められていくことを楽しむ作品でもない。これは、鑑賞者だけが最初に事件のあらましを踏まえさせられ、盲目な登場人物たちが事件にアプローチしていくことで繰り広げられる人間模様を追いかける作品である。

 この人間模様を何ともうまく描いている。我々鑑賞者だけに普段見えてこないものを見せておき、事件へとアプローチさせる。推理ものに長けている人であれば、何ともまどろっこしい登場人物たちに何度も憤りを覚えることだろう。なんでこんな行動に出るんだ、と。はよ判断せえや、と。何そこで揉めとんねん、と。誰疑ってんねん、と。過去の事例なんか知るか、と。それ飲んだらあかんやつや、と。犯人おるやんけ、と。その前にお前は誰やねん、と。 

 ここから見えてくるものは、考えられる事象は、ってなところがこの作品の醍醐味であって。推理ものとしては確かに物足りないというか、そんな作品では決してないことを念頭に置いて鑑賞していただきたい次第である。 




 ざっくり言っちまえば、結果論ですよ。なぜ彼らは劇中のような行動を起こしたのかというところへと思考を持って行かせる。このときは・あのときは、こうすべき・
ああすべきってな具合から、もう一歩。それぞれに事情を抱え、それぞれ違う環境や境遇にさらされていた。彼らにはどのように事件が見えていたのかと。

 そこまで思考することが億劫でない方には非常におもしろい作品。私は・・・、最初の事件の概要を示唆するシーンを目の当たりにし・・・コクコクと・・・・なっちまいましたよ。覚悟が・・・心と体の準備が・・・足らんかった・・・・



〇最後に
 「デビルズ・ノット」撮った監督なのね・・・、あれ寝ました。ウトウトどころでなく、DVDですけどね。再挑戦しよっと。

 ではでは・・・


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