~ジェイソン・スティサムブランド~
〇はじめに
なんかアクション映画が観たいな、とするときに、とりあえずジェイソン・スティサム出てるのならば大丈夫だろうという安心感を確かにする作品。
ただメカニックってところが何かボヤけていってるように感じる・・・
〇こんな話
ジェイソン・スティサム:ワールドミッション
〇メカニック
別段特筆すべきものが無いんですよね・・・
アクション俳優の性なのだろうが、関連作でなくとも今までの作品を知っているからこそどうしても先に立ってしまう悪役の馬鹿さ加減。自分たちでは不可能だからとできる奴に弱みを握ってまで殺らせるということをしているのに、何故最後の始末の段階で優位に立っていると驕れるのか・・・、甚だ疑問である。自分たちができないことができる人間の扱い方を心得ている割には詰めが甘すぎる。これじゃ敵としての脅威も正直微妙と想わざるをえない。ただそこに一癖ある人物を味方というかカンフル剤として用いるのが常套句となってきているわけだが(今回はトミー・リー・ジョーンズ)、正直それも物足りない。映像が残ってしまった前作を踏まえさせての今回の削除の件はちょっとニヤリとしたが。ただジェイソン・スティサムというブランドというのならそこそこ満足は行く仕上がり。
ところで、
この要素はどこへ行ったの?
まず前半の動機となる部分が全部感情先行型だよね。1人の女を守るためという動機。ただ命令に従うのみだった冷徹な男に対しての、一番に守りたい女のために冷徹になれるという前作からの対比か。ただそれならば前回の復讐という動機の殺しと、メカニックの仕事としての殺しという対立があまり意味を為していない気がする。
あと殺しの準備の段階を丁寧に描いていたりするのだが、個人的にその準備の段階というのは殺しに使用する道具という条件を揃えていくだけでなく、殺せる状況(シチュエーション)を整えていくという部分にも重点を置くべきだと思う。場という条件と言った方がいいか。事故死認定されるべき条件が揃っていく、事故現場が作られていく過程。
(暗殺)不可能という条件をウリにし、それを打破する主人公というのを際立てたいのはワクワクするし見どころであろう。ただそれが計画性ではなく場当たり的な主人公の能力に由来してしまうのは本来のメカニックという趣旨とは異なる印象を覚える。
例えばプランAで完璧だとして立てた計画があったとして、それが失敗した場合にその場における臨機応変な対応にて事を完遂してしまうよりも、プランB,C,Dを準備していたと観せる方が彼が踏んできた場数が伺えると思う。そんな主人公を観せておけば、まだ敵側も無謀だと思われず際立ったのではないか。
え~っとある効果を有する道具を観せたことでそれがどういった使われ方をするのかだけでなく、それが使われたことで場が整っていく様を見せてほしいのである。道具をピースとして使用するのでなく、そのピースがハマっていく様を見せてほしいのである。
結果何とかなってしまうという見せ方ではなく、全て計画通りだったと見せるべきなのである。そんな用意周到な人間であると見せてから、今回の彼のミッションを描いたならば、また作品として違った味が出たはずだ。
他にも気になった箇所がある。
例えばね、こういうところよ。私ほどこういうシーンに目を凝らしちゃう人間じゃないと見逃しちゃうんだけどね。
砂のつき方見てくださいよ・・・ 彼女一切動いてないのよ。
気持ち水着から顔を出す白い肌と日焼けとのコントラストも変わってるし。
他にこれなんてどうよ・・・
作りの粗さ加減が伺えちゃうよね。もうメカニックとしての彼の経歴とか流儀とかどうでも良いんだろうな。まぁそんなの他の作品にもいくらでもあるのはわかってるけど、やはりメカニックというところを意識すると粗を探さずにはいられないよ(ウズウズ)。
そんな凝ったことは気にしないという姿勢で良いってことなんだろうな。これぞ当にこの映画の見方というメッセージというか製作者の深層心理というか。
こういうところから勝手に心配してしまうのは、ジェイソン・スティサムがスティーブン・セガールとかウェズリー・スナイプスとかの方向に行っちゃうことよね・・・ 彼という人間を魅せたいとするのが他者からではなく、自分自身が先行してしまうどうしようもなさばかりを醸し出す作品が作られてしまう虚しさ。歳には勝てないだろうし、歳相応のやり方ってもんがあるんだろうけどさ。少し心配です。
〇余談
ガラス張りのプールの事故死は中国のガラスの橋をディスってたんですよね。
これ本人かスタントマンかわからないが、
本人だったら空中での姿勢制御できてるから勝手に見直しちゃうな。ただの見せ筋じゃないって証明したよね。
あ~そうだ飛び込みの選手だったんだっけか。
〇最後に
これまた続編作るのかな。個人的にはもういいかな・・・
ではでは・・・
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