2017年2月10日金曜日

メカニック(2011)

メカニック


~殺しの流儀~


〇はじめに
 メカニック=殺し屋・・・問題を処理する者



〇こんな話
 メカニックの生き様。


〇殺しの流儀
 殺しは誰かに罪を着せるか、事故死に見せかける。そして一番は自らの存在を知られないこと。そのためには念には念を、準備に準備を重ねる。これが成功の秘訣、そして生き残る上で最低限こなすべきことでもある。この流儀によりひと悶着ある。黒幕の警護が周知されてる世界チャンピオンってのもメカニックとの対比なんかな。あんまピンと来なかった。




 自分に殺しを、メカニックの流儀を教えてくれた人間を、一人前に育て上げてくれた恩師を仕事の依頼により殺すことになる。唯一の友人でもあり殺すことを一時は躊躇するものの、結局は仕事を完遂する。

 このしがらみでその唯一の友人の息子スティーブと関わりを持つわけだが、父親を殺されたことによる恨みから殺しを教えてくれと頼み込んでくる。贖罪の意味もあっただろうことから彼は承諾することに。

 ここで衝突する、仕事の依頼としての殺しと、復讐等の動機による殺し。自らに辿り着かない足の着かない殺しと、私が犯人だと名乗り出ている殺し。そんな正反対の2人が仕事を重ねる毎に息が合っていく。おそらくはここで感じ取る、通ずる。アーサーも復讐に奔ることになるわけで。スティーブは復讐からメカニックの仕事に移行するわけで。自らを狙ってくることになるだろう人間はわかっている。復讐の対象が明らかになる。2人のサクセスを観せられ、その関係はどこに向かうのか。




 一応、念には念を、最終的なところで策を打っておいた。何らかのカタチで自らが仇であるとバレ、且つ復讐を遂げに至るかもしれないからと。しかもこれはレコードと車と二重になってたのかな。

 しかしおそらくアーサーがスティーブに対して一切の信用が無かったってな話とは若干ニュアンスが異なる。スティーブの父親を殺したのはアーサーであるにしろ、彼は仕事の流儀によりその殺しに疑問を感じながらも忠実にこなしただけ。罪の意識はあった。さらには騙されていたことに気付き、それでいて仕事は続けたし、諸悪の根源を2人で追い詰めた



 ここで見つめるべきはトリガーを引いたのはスティーブであるということだろう。アーサーはメカニックという仕事柄感情に左右されないようにと最新の注意を払ってきた。それが復讐心に駆られ行動を起こすことになる。逆にスティーブは復讐心という感情から冷静沈着であれとするメカニックという仕事をこなしていくことになる。先ほども書いたが2人は全く正反対の方向から歩み寄りを見せていくわけである。そして協力、共同作業。同じ修羅場を潜り抜ける。

 この歩み寄り、そして通じ合いがあってのとある地点からのすれ違いなのである。何を信念に生きてきたのか、生きていくのか。互いにトリガーを仕掛けない引かないという選択肢もあった。

 すれ違いの果てに、メカニックの殺しと復讐による殺しが、ラスト完全に対立したのである。





 メカニックというところで関係の修復というところもあるのだろう。車を整備している様を観せていたし。肝心のパーツが無い状態で組みあがっていくという話もあるのだろうか。一見良好な関係を築いている様に見えるが・・・
 



〇最後に
 広い世の中にはこんな見送りが存在するんですか・・・
























 ではでは・・・




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