~独り~
〇想起する作品
「リミット」(2010)
〇こんな話
地雷を踏んでしまった男のお話。
〇独り
軍の個人に対する待遇を嘆いている者がいる。勲章授与が式典ではなく郵送で、縫いつけたのも自分だと。派遣期間が過ぎれば・・・。ヤクを売って儲けようと。主人公はそれを良しとはしない。自らの正義を曲げない。
正確な場所もわからない地雷を踏んだ一兵士を軍はどのように扱うのか。実際は助けようとはするものの、地理的に困難な場所であり、一番に頼るべき存在が彼にできることは言葉を掛けることのみ。そんな一兵士が極限状態に苛まれながら、周りの目が無い中、目の前の大量のヤクという誘惑に惑わされず、悪に手を染めないというのがこの作品の言いたいことの全てではなかろうか。そして最後の選択である、見ず知らずの女性を守るための自己犠牲もか。
自らの命を守ろうとするために、悪に奔ろうとした仲間を殺し、自らの命よりも子供の命を優先する。自らの命を犠牲に敵を殺し、自らの命を賭して人質だった女を守った。この辺にも何かしらの意味があるのだろうか。人質となっている女性の素性が見えないところがまた怖いところだが、それは気にするところではないのだろう。
〇最後に
360度遠くまで景色を見渡せ、移動手段である車、大金を稼げる大量のヤク、囚われの女性、が目の前にありながら、地雷を踏み特に何もできない男というモヤモヤ感や緊迫感はわかるのだが、やはり小さなTV画面では別にそこまで伝わってくるものもなく・・・。鑑賞の仕方を改める必要がありそうな作品だ。
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