~陰の功労者~
〇はじめに
表舞台には出てこない陰の功労者がいる。不貞腐れずに頑張ってる人間がいる。確かに存在している。
〇想起する作品
「ギフト」(2000)
「LIFE!」(2013)
「64」(2016)
〇こんな話
陰の功労者の話。
〇陰
誘拐事件に対して導師の占いと警察の捜査とで迫っていくわけだが、この対比がじわりじわりと利いてくる。韓国における占いの度合いがイマイチわからないが。
最初に複数で連携して犯人を追い詰める様が描かれる。占いでは周辺の人物や状況を加味し全体から1人の人間を占っている。運命とは他人ありきなのだと。人が織り成すものなのだと。
全体で動くべきところで、自らの功績や手柄だけを考え出し抜こうとする動きがある。捜査と占いとで見ているものが違うのである。見えているものが違うのである。自分の事なら、当人なら、そんな無責任なことはできないはずだと叫ぶ。
どこにも、どこの組織にも上下関係が存在する。都と地方。お金持ちと貧乏人。上司と部下。師と弟子。
いったいどちらを信用するのか。富や名声・経歴十分、立場役職十分な者の言う事か。どこの馬の骨だかもわからないものの言う事か。権力者>実力者という構図にヤキモキさせられる。
前者の言う事を信じる場合、ではその経歴はどのように築かれてきたのか。果たしてそれはその人自身の実力を証明するものとなり得ているのか。こんなことに頭が回る。
そんな様をひたすらに見せられ、最後も煮え湯を飲まされる想いだ(いや最初から信頼はしてなかったか)。事件解決に当たり彼らが本当に求めていたもの望んでいたものと、自らの不遇改善は異なるものであり、ただ自分が我慢すればという苦しみが見て取れる。
しかしそれも最後どうでもよくなる(いやどうでもよくはないが)。別に皆から好かれなくったっていい。世間が何と言おうと自分のことを見てくれ、評価してくれる人は確かに存在するんだと。そんな人たちを大切にしていかなければならない。
〇最後に
最後実話だったとのことで後日談が挿まれるが、再びウンジュが誘拐されたとある・・・ え?・・・ 今度は2人組だったと。
共犯者の存在が劇中示唆されていたわけだが、これ当初はわかってなかったんじゃないのかな。ホントのところは。結果論だが、共犯者の存在をほのめかすだけで、占いの信憑性ってところが格段に変わって見えてくるんだよね。それ故に陰の功労者というところが際立ち、それが認められる様も浸透しやすい。事件が解決したことには変わりないから別に構わないのだが。
ではでは・・・
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