2016年10月16日日曜日

ボーン・アイデンティティー(2002)

ボーン・アイデンティティー


~記憶記録~

〇はじめに
 国同士が地続きになっているという感覚が無いと厳しいモノがある。島国に閉じこもっている私には到底理解できないことが・・・

 ま~でもそそるよね~。記憶は無いけど体は勝手に動くっていうやつ。相手の動きに自らの身体が呼応し往なしてしまう。外国語も聞こえてくればそれに合わせて会話ができる。私の知らないところで私が努力してくれないかな~・・・

〇想起する作品
 「エネミー・オブ・アメリカ」(1998)
 「ブラックサイト」(2008)
 「ザ・ゲスト」(2014)
 「予告犯」(2015)



〇こんな話
 記憶喪失男と記録消失女の逃避行。 

〇記憶記録
 自らの記憶というところと、他者からの世間的な記録というところなのよね。

 大きなところから行けば地球に住んでいる人類(ホモ・サピエンス)であり、〇〇という国に籍を置いており・・・とまぁ各種分野ごとにどんどん狭くなっていくわけであるが。日本じゃ最近だとマイナンバーですかね。国民に番号が与えられたことで危機感を露わにする方たちが多かったので、というよりもう全員に行き渡ったんですかね。そんなことで身近に感じていることもあるでしょう。

 自らを証明するものの存在。それが無くなったらどうなるのか。記憶は無いが自らを証明する記録は複数にあるボーンと、記録が意味を為さなくなったが記憶は確かで長旅でも次から次へと自らの話題に花を咲かすマリー。この2人で迫っていく。

 で、おもしろかったのが。領事館での手続きが何日も要しているのに対して、とある組織に都合の悪いことだと判断するや否や、今までの手続きは何だったのってくらいに迅速にその個人の全てが調べ上げられる。自らが忘れている、忘れたいと思っていることまでもだ。


 そんな組織の力を見せつけられるわけであるが、その組織の体質はボーンにも染みついているわけで。変に複雑に考え過ぎると言いましょうか。秘密裏に隠密に行動したがる癖がある。パンピーならもっとシンプルに堂々とやっちまうぜというところを下手に勘繰りすぎる、心配する。情報共有を最低限にする。極力上の人間には情報を上げない・・・etc。成功でも失敗でも事を治められればダメージは少ないわけですからね。人の信用ってところなんですけどね。知らぬが仏とも言うし。知らなければ嘘にはならないってな言い訳も通用してしまう。それがひたすらに噛み合わないと事態の収拾が難しくなっていく。この対比も見事か。

〇最後に
 マッド・デイモンはこういうさりげないところがうまいんだよな~



 かっこよさのなかのかわいさ切なさ寂しさというのだろうかね~



 ではでは・・・



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