~無限ループ~
〇はじめに
18年というタイムスリップに違和感をもたらさない石田ゆり子はさすがだ。キャスティングに拍手。こういうセンスは大好き。
それよりも驚いたのが子役の2人ね。特には雛月加代を演じた鈴木梨央。いや~すばらしかった。ほんとに、マジで、ほんまに。どこか大橋のぞみに似てるね。「リトルプリンス 星の王子様と私」の吹替えやった子か~。これから注目ですわ。これまでも追ってみるか。
・・・あ~ジャイ子の娘もかぁ~。これはイラついたな~笑
〇想起する作品
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ
「オーロラの彼方へ」(2000)
「バタフライ・エフェクト」(2004)
「ゾディアック」(2006)
「NEXT」(2007)
「バタフライ・エフェクト3/最後の選択」(2009)
・・・ミステリー・サスペンス部門としてはこれが一番近い。
「ミッション:8ミニッツ」(2011)
「江ノ島プリズム」(2013)
「オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主」(2013)
「プリズナーズ」(2013)
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(2014)
「白い沈黙」(2014)
「さっきよりもいい人」 世にも奇妙な物語にて鑑賞
「デイブレイク~奪われた明日」
「はたらく魔王さま!」
「名探偵コナン」
「もやしもん」
〇こんな話
オシリスの天空竜、無限の手札、生還の宝札、ディフェンド・スライム・・・・
〇騙される心理
後出しじゃんけんと言われればそれまでだが、犯人の描き方がうまかったので、私はこうして犯人に辿りついたという自慢とともに演出に関して少し言及したい。
母親の死を防ぐ、という代償が最後の件なわけだが、これにはじまりところどころに散りばめられた要素の見せ方が何ともうまい。あからさまな部分もあるが。いや、あからさまな部分が圧倒的に多いかもしれない。だがしかし、邦画におけるミステリー・サスペンス分野ではトップクラスだろう。
一番は子どもから見た先生(教師)という存在だろう。何かあればすぐに「先生に言うからね」という切り札を使ったことがなかっただろうかと。それほどまでに頼りになる存在。簡単に言えば子どもにとっての1つの答えなのだ。答えを持っている者。相談と言う必然性をうまく盛り込んだ。
ここでほぼ確実に情報が先生を介することに気付くんだ。そこに主人公が過去を変えようとしても、結果的に変えられないという情報を突き付けられ我々はどのような思考に陥れば良いのか。犯人像を見出だせばいいのか。
一番に情報を得られる者、得ている者を考えるんだ。そうすると・・・
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ミステリー・サスペンス作品が好きな方なら、児相に関する情報が先生の口からのみ発せられたものだと最初のシーンで気付いてほしい。
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さらにうまかったのは、母親が息子の考えていることを察しているだろうほのめかしとでも言おうか。これは石田ゆり子の賜物なのだが。息子を尾けていたとする場面だったり、加代を送る場面でひたすらに念を押す姿だったり、息子が何かしらを企んでいることに気付いていないはずが無いことを、事前にそうだろうと想起するように観せている。
退院祝いだかで片桐君を誘うか~ら~の~、かのじょ~??? ってな冷やかし 向こうは満更でもないよぉ〜 母親だからわかる匂いとでもいうのか。
ま~これがね~、マイナスの方向にも働いてるんだけどね。彼女には実は何の秘密も無い。
これを観せておいての教壇から子どもたちの顔を伺う先生を観せる。彼らの陰りに気付かないはずがない。2人の表情もしっかりと映し出している。ここでおそらくほとんどの人が犯人を確信することだろう。お見事。
気付く人は最初のメガネというイメージを残しておくと、1人しかいないのよね。
原作を読んでいないので何とも言えないが・・・
ここからこの作品をさらにおもしろく観せるとするならば。おそらく過去を変えたことによって未来にもたらされる変化の証として、過去からのアイテムが存在し(今作で言えば青い手袋)、これに身を包まれていく主人公ということで、ヒーローというところにつなげようとするのではないか。このアイテムこそが彼が、彼の手で助け出した者たちという・・・、彼の力であるという・・・、今作のラストで君のためだ(君たちのためだ)と繋げたように。
これを踏まえて最後にシャッターを切ったのも、カメラに写ったものを捉えるという意味で、全編を通して手で掴むだとか何とか言っていたヒーローの件と掛かってたりしてまして、この辺の使い方は「エヴェレスト 神々の山嶺」より格段にうまかった。
あとはリバイバルという能力の条件か。特には範囲設定。最初にリバイバルという現象を説明するための小規模のもの。これはどの程度の範囲で行われるものなのか。時間的なもの(前後する時間)。そして大きくはその現象が効く場所的な範囲である。目の届くところなのか(視野)、時間的に足で届くところなのかという・・・
これが犯人を追う場面と掛かってくるのかと思いきやそうでもなかったので、原作では何かしら言及があるのだろうか・・・
自らが違和感を探し出し対処するというものに、では他者が阻止したら・・・というところをもっと深めていってもいい。
あとは能力の遺伝や敵対する人間のリバイバル・・・ 母親も能力者なのかと思った・・・ そのための意味深な表情や察しがあったりなかったり・・・ ここまで行くともうSFの分野にガッツリ突っ込むからこれは無しかだったのかな。
最近流行りの共犯という路線にしても良かった。犯人が複数いる。子どもたちの行動でそれの示唆は十分できていたわけでして。囮とするよりも共犯関係の方が、共犯者の存在があったほうが絶対おもしろかったと思うけどな。勝手に補完し、感動したのよね。ミスリードだったか~って。そしたら見事に先生だけ犯人(´・ω・`)
〇動機
ラストがどうしても気になる。
犯人の動機としては「解放」というものだったのだが・・・
犯人の心理としてはおそらく支配欲というものがあって、ここをもっと何かしら掘り下げても良かったのではないかと思ってしまう。教師になれば誰からも「先生」と呼ばれるわけで、少なからず慕われる。現在においても市議だっけ?で先生と呼ばれていたではないか。この辺の犯罪心理に関する点がジャポンは弱いのよね・・・
これを踏まえ先ほどの共犯関係とすればもっと深まるのよね・・・
〇余談
せっかくのヒロインをいじるところが無かったのでここで少し・・・
いや~可愛かったひたすらに。あいりで良いよ~♡ ここツボね、うん。
チョキチョキチョキて。薄い膜が何だって?? かすみちゃんにもまだあるんですかないんですかどうなんですか。すみませんすみませんすみませんorz
〇最後に
ミステリー・サスペンス分野としての評価をしたので、最後にドラマ部分に関して・・・
俺一人いなくなったって・・・ という自分を過小評価している最初の件よ。ここがおそらく作品として本来掛かってくるところなのでしょうよ。そこから過去へ戻りーの、虐待だったり、誘拐事件だったりという問題を絡めて人と繋がっていき・・・
小学生時の同級生に「お前変わったな」と言われる。そしてあいりちゃんの彼を信じている、いや信じたいという件よ。ここなんでしょ、最重要ポイント。彼という存在を見ている人物がいるという演出・・・、物足りなかったんだよな。ここら辺をな~、もっとくどくどやらんといけんのよね。そうするとね、漫画の件がまた活きてくるよのね。
尺が足りんかったか。ドラマじゃ受けないだろうし、そもそも繋げられる人がいない気がする。残念だ。
いずれアニメや原作を読むことにする。多分、たぶん・・・
ではでは・・・
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