~好き~
〇はじめに
内気で人見知りな少女を山本舞香が見事に演じていたと思う。私自身のまぁ~それはそれはあっさい人生経験上、彼女の顔(表情及び人相)から判断するに、本当にこの主人公のような性格なのではないか。陰りとかがほんとに絶妙。
〇想起する作品
「耳をすませば」(1995)
「うた魂♪」(2008)
「くちびるに歌を」(2014)
「ガールズ・ステップ」(2015)
「幕が上がる」(2015)
・・・この辺りが好きであれば。
〇こんな話
桜ノ雨を歌う。
〇好き
桜ノ雨という歌が主軸にあるわけだが・・・
合唱部における葛藤。歌いたい歌を歌うのか。コンクールで金賞を取るための歌を歌うのか。聴いてくれる人を楽しませるには歌っている人が楽しまなくては。
好きなことだけをやりたい。歌いたい。
途中から危惧していた展開となってしまった。正直この展開はやっていただきたくなかった。しかししっかりとフォローは入っていた。
コンクールの合唱曲を本番当日に突如、しかも本番直前、もう歌いだそうとするところで変更するわけであるが。あのさ~、踏むべき段階や形式ってものがあるでしょと。課題曲は提出しているだろうし。そもそも全体で一切練習していないでしょと。別のイベントでは歌っていたようだが・・・
ここでもう一つ気になったのよ。桜ノ雨ならばすぐに歌えるのに、ってな台詞が事前に入る。これは桜ノ雨という歌に対する彼らの感情、言うなれば愛情表現なのだろうが、どうも最後の件と照らし合わせてみると、合唱というものを、その他の出場校を軽視していると観られてしまうのである。もう少し細かい配慮があっても良かった気がする。
失格となったと。
これが世間の目(いや声としておいた方が良いな)という位置づけなのだろう。誰だって好きなことばかりをやって生きていきたい。しかし社会で生きていく上では誰かしらが何かしらの負担を、責任を負わなければならない。何かしらを我慢しなければ、犠牲にしなければ維持することができない関係性が必ずある。そのためにルールがあり、わざわざ行動を制限しているんだ。1人のわがままを許したらどうなるのかと。
この作品では合唱部のいざこざ、先輩と後輩、恋愛事情なんかと少し絡められたりしていたのかな。特には恋愛事情か。いや、合唱とコンクールかな・・・ 強制花火大会もあったな。
でも・・・
それをわかっていても彼らの夢を叶えてやりたいと思うんだ。それが顧問の先生の、そして先輩の想いとしても描かれたのだろう。
歌っている彼らの顔を、表情を観ろよ。今しか、この一瞬でしか切り取れないものがあるんだよ。守ってやろうよ。この経験が何に繋がるかはわからない。何にも繋がらないかもしれない。だから何だよ。彼らの歌声に耳を澄ませてみろよ。しっかりと聴いてやれよ。そう自分に言い聞かせたよ。それぐらい良い歌だったよ、合唱だったよ。
最後はべったべったの展開でしたね。桜ノ雨のイメージは・・・ まぁ~ロマンチックですこと。
〇余談
久松郁実がどうしても狡い奴にしか見えない。せめて黒髪にしてほしかった。
未来の友人の友梨のね、「余計な気持ちなんかじゃない」は心打たれたね。
〇最後に
是非金魚の糞になりたい。井上由貴さんね、こういう笑顔できる子好きよ。
ではでは・・・。
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