2016年3月29日火曜日

ディーパンの闘い(2015)

字幕翻訳:丸山垂穂


~足~ 

〇はじめに 
 「グラン・トリノ」は別段想起しなかった。


〇こんな話
 他国へ逃れるために疑似家族を形成した者たちのお話。


〇足 
 フランスに移住してからのとある場面。洗面器に足をつけているディーパン。これは足を洗っていたのだろうか? 彼は元解放軍の戦士であった。解放の虎? 何かしら罪の意識を感じているようにも見えた。 

 過去のしがらみからも結局逃れられず、とある覚悟をし、ゴロツキたちのアジトに踏み込んでいく場面。階段における銃撃戦にて、登っていく彼の足が映し出されていた。登るというのも彼の覚悟の現れなのだろう。 

 最初と最後では象が挿入されている。これはとある宗教における神ということなのだろう。そして最後が夢なのか現実なのか?というもしかしたら彼らはこのような運命を辿ったかもしれないという曖昧な描かれ方。そこから考えるに「足を洗う」というところを意識したと読み取れるか・・・ 


〇難民・移民  
 全体的に、何をしているのか、何が起こっているのか、何を作っているのか? などがわからない場面から入り始める。頭の上のリボンが光っているのなんて、何ともシュールに感じた。一見では判断がつかないんだ。最初の文字(字幕)が透けて作品が見えていくというのも狙ってか。後に何かしらの答えが提示されたりする。  

 これこそが彼らの目線・視点だったのではなかろうか。未知や異質なものに我々はどのような感情を抱くのか。不良がたむろする様を見て恐怖を覚えたり、皆と同じことをすればいいんだと興味を抱いたり、逆に不安で仕方がなかったり。自国(の文化)との比較が為されたりもしている。それによって安心を得、また逆に不安を抱く。

 そんな演出を踏まえ、最後の件を観せられ、結局のところどうなったのか・・・ これからどうなろうとしているのか・・・

 これは我々が考えるべきところなのか。備えるべきところか



〇最後に
 結局家族というところがどうも不鮮明になってった気がするが・・・

 ではでは・・・



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