~情報戦~
〇はじめに
憎いね~
〇こんな話
第四次中東戦争の際、A-4戦闘機が撃墜される。それには1発の核爆弾が搭載されていた・・・
〇情報
本当の会議後に長官がライアンに助言する場面がある。議員は不意打ちを嫌う。まずヒントを与えてから本題に入る。つまり上を立てながら、馬鹿にしているとは思われないようにやんわりと理解してもらう。自らで答えに辿りついた様に思わせる。
この思惑が作品全体で我々にも適用されている。堪らない。ものすごくいい気分だ。
それを踏まえそれぞれの人物の所持している情報における判断とその掛け合いや掛け違い、駆け引き、すれ違いが絶妙なんだ。
序盤のロシアのややこしい名前のやり取りなんてクスリと来る。チェリンスキ? チェルピツキ? 注目すべきところと注目したいところが違う。
核爆弾と骨董品を照らし合わせているのにもニヤリとしてしまう。価値というところである。
長官の得ている情報(ライアンの恋愛事情)の正確さに関してライアンが言及する場面。恋人ではないと。彼女は迷っていると。片や彼女。彼は迷っていると。要は互いに思い切りがつかないだけなのである。10点満点中12点にはホッコリ。
そしてデートをドタキャンした場面。特殊任務についているという正確な情報を与えるが彼女にはふざけていると思われる。
うまく行くはずのところが各々の思惑でうまく行かない。進展しない。
この掛け違いが広がりCIAとテロリストの間で、米ロ間において描かれていく。自らの意思判断と、立場上示すべきものが異なってくるが故に混乱が起きる。それを統制しなければならないからとさらに混乱が生まれる。いったいどの情報を如何様にして読み解くべきなのか?
その全容を観せられる我々は安全なところから一触即発の緊張感を楽しみ、自らの力で答えに辿りついたと思わされるため気分も良い。
〇テロリスト
国の総意ではなく勝手な行動に出て攻撃をしてしまった軍内部の者を銃殺刑にした方がいいのではという助言に対し、追放だけでいいと。なぜなら殺すのは人々を統卒できていないことを世に知らしめるからだと。無能と思われるより悪人と思われる方がマシ、とはロシア大統領ネメロフの言葉。
その直後の画で、米ロ間で戦争を起こさせようと暗躍している輩たちの集会が描かれるのだが、そこで自分たちの意に反する者が見せしめに殺される。この描写の対比は何を意味するのだろうか。
テロリストは無能だと皮肉っているのだろう。その後もヒトラーはアメリカやソ連を前に戦おうとした愚か者だとし、我々は米ソを戦わせる有能だと自らが誇示する。自分で自分を有能とかぬかしちゃう人って、・・・まぁお察し。
〇最後に
表と裏だったりそれぞれの側だったりとヒントをひたすらに散りばめまぁそれはそれはわかりやすく繋げさせてくれる。おもしろかった。
この人は綺麗やな~
ではでは・・・
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