2017年3月19日日曜日

ヒットマン:エージェント47(2015)

ヒットマン:エージェント47

~氷山の一角~


〇はじめに






〇想起する作品
 「ウォンテッド」(2008)
 「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」(2016) 



〇こんな話
 ヒットマン再始動??




〇氷山の一角
 人間の歴史を決めるのは戦争であり、戦争の結果(勝敗)を決めるのは人間である。(世界を牛耳るには)じゃあ戦争に勝ちゃあ良い。最強の兵士を作り上げれば良い。これが背景。この説得力を2人の戦いでもっと練ってほしかった。



 ん~なんだろうね、微妙。ヒットマンとしての洗練されたスキルに「あ~なるほどね」という感覚が薄い。「すっげえな」ってならんのよね。

 例えば空港における監視カメラを避けるシーンなんかイマイチ位置関係がわからない。監視カメラに映らないなんてのは誰でもできそうだなとも思えるわけで。そこに一味一癖足してくれないと。ここで観せるべきは監視カメラに映らないというモノではなく、監視カメラという監視網を如何に掻い潜るのかというモノなのではないだろうか。つまり彼女が捉える監視カメラではなく、監視カメラが捉える、いや捉えられない彼女を映し出すべきなのである。

 ただ、彼女自身手間取ったと言っており、ここは47が彼女と話している間に監視カメラに映らないように脱出する算段が出来上がっているとして観せる場面であるのでこれでも構わないのだろう。が、それは彼女のスキルを際立ててこそのものであり、それ故にそんな労力別に必要でも無いねんとするヒットマンの洗練された能力に説得力が生まれるのである。未熟故の詰めの甘さや不注意というところを謳いたいのであれば、作り手が尚更注意するところであっただろう。

 ジェットエンジンの吸引力に、椅子に結びつけていた縄が解けるが、彼女は平然と立っているなんてのもあったがこれはご愛嬌だろう。




 この監視カメラの件に始まり、全体的にどこで何が起きているのかというよりも、そこで起きている(起きた)ことを観せようとしている。これはおそらく狙ってやっていることであり(あるとして・・・)、それを補うのが先読み能力と2人の信頼(信用)関係というところなのだろうがこれもイマイチピンと来ない。

 地下鉄における闘いで石やレールの振動から列車が来ることを察知する場面を挿んだり、父親の居所を探ろうと世界地図を広げる場面がある。



 これは得る情報を厳選することで次に起こることを予測するという先読みの説得力と、47という一匹狼気質に始まる全体(組織)と個との兼ね合いもあり、この辺り描こうとしただろうところはうまかった。しかしそこからの展望に繋がらないのがイマイチな原因だろう。


 47が一匹狼で行動していたが故の不注意。2人で行動するときにもそれが抜けずピンチに陥る様を盛り込んでいたのはうまかったと思う。



 戦争に限らず相手取るものがいた場合に勝敗を決するのは如何に先を読んだかということであり、あとはその予測の正確性。ではその先読みをする上での判断材料はどんなものなのかと。情報があればあるほどいいというものでもない。その情報の質や関連性、如何にその情報が洗練されたものであるかが肝となってくるわけで。

 まぁつまり戦闘において全体で何が起こっているのかをあまり観せようとしないのは、この個人に始まる行動を主で描くことで、且つ先読みという能力を描くことで、それが次にどういったカタチで繋がるのかというのを想起させるためであって。例えば銃で人を撃てば、当たり所もあるが十中八九人は死ぬという事実においての、サイラー(それはHEROESの役だった)の皮下装甲という技術があり、アクセントになっていたりする。

 そしてラストは続編の示唆もあるだろうが、劇中における彼らの戦いの位置づけというところで機能している。

 事前に彼らを中心とした戦いであることはこんな描写からも描かれており・・・


 エージェント計画という大きな陰謀に関する氷山の一角でしかなかった彼らの小ささが際立つ。


 だから何って話になってしまうのだが・・・




〇最後に
 何か冴えないのよね・・・


 ではでは・・・


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