~プリズム~
〇はじめに
演技に関してとやかく言う気は無いが、本田翼は陰りが本物なので、闇を抱える役柄をやっていけばいいと思う。あれは作ってできるものじゃない。
〇想起する作品
「時をかける少女」
「バタフライ・エフェクト」(2003)
「ザ・ドア 交差する世界」(2009)
「orange」(2015)
「黄昏乙女×アムネジア」
〇こんな話
生きていてほしい、笑っていてほしい。
〇プリズム
何度も何度も過去に戻り思考錯誤右往左往。これが友達を想う気持ちの大きさの表現なのだろう。そしてラストの決断。この切なさが見どころか。
タイムトラベルに関してはすっぱりと割り切っている。鑑賞者に混乱を来さないためか、製作者が混乱しないためかはわからないが。
過去だけにて時間は流れている。過去への移動はトンネルという定点。戻ってくる未来は朝の9時。これを定めたのは過去の行動にて変化する未来の微小な変化をはっきりさせるためだ。タイムトラベルを含む作品を好む方はここに違和感を持たれるかもしれないが、ここは割り切った方が正解だ。過去の自分はいったいどうなっているのか。ほんの少しだけ触れられたがいっその事無くてもよかった気がする。
プリズムの話が唐突ではあるが、ここから(タイム)プリズナーという時間の狭間に囚われた人間につなげ、さらにはタイムトラベルにおける重要なポイントであるトンネルというところとも掛かっていたのでそこは中々に素敵であった。
彼らは子供のころからの友達だった。思い出もたくさん築いてきた。そんな彼らが辿った一つの未来。誰もが闇を抱えることとなり、トンネルから抜け出せない。主人公はそれを清算するために何度も何度もトンネルに入っていく。過去を、未来を変えるために。
電車がトンネル内に入ることで過去へとタイムスリップする。正確には阿笠博士が開発した腕時計型タイムマシンを使うわけだが・・・。その中で試行錯誤するわけである。過去を変えるために。2人を助けるために。トンネルから抜け出るとき何が広がっているのか。
プリズムに入った光はどうなるのか。あらゆる工程を経て出ていくわけであるが。虹(色)となって出てくるという方ではなく、光が分けられて出てくると解釈した方が良いのだろう。しかしその色たちは我々に綺麗と思わせる。
結末として、他人になったとしても生きている、笑っている。この見せ方は某作品にても描かれた、今となってはベターなエンドであるが、トンネルから抜け出る、プリズムによる光の分散とを掛け合わせたのは評価したい。
〇未来穂香
この子のどこか寂し気な感じがツボだった。
〇最後に
そうだな、特におもしろいとは感じないものの、うまかったとは思う。
ではでは・・・
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