~総じて軽い~
〇はじめに
ところどころでうまさが光る反面、その分何とも軽くなってしまっている印象。いやそれだけ軽いノリで観られるので良い作用か。
〇想起する作品
「ダイ・ハード3」(1995)
「交渉人」(1998)
「インサイドマン」(2006)
「ザ・レッジ-12時の死刑台-」(2011)
「フォーカス」(2015)
「プリズン・ブレイク」
〇こんな話
俺はここから飛び降りる!!
〇軽さ
指紋を拭く場面が少し気になった。彼という人間が脱走犯であることを示し、なるほど身元判明までの時間稼ぎをしたいであろうことを思わせる。しかし窓を開ける際に、外に出る際にべたべたと触っているではないか。この辺りまでは捜査が及ばないという元警官ならではの行動なのか、彼の計画の全容が見えていく上でイマイチはっきりしない。
そうそう弟も金庫にて素手でベタベタ触ってるんだよ・・・
しかし時間稼ぎという件では、前の事件にトラウマを抱えている刑事を交渉役に指名することで、間を繋ごうとするのは何ともうまい。彼女の粘り強さも後々に示されていたし、時間稼ぎにはもってこいな相手なわけだ。執拗な勘繰りや彼女の直感が決め手となってくるのもなかなかにおもしろい。
そして早く飛び降りろと期待する下に待ち構える女キャスター。この女性との対比もあったのだろう。彼女はその場その場で飛び降りようとする男に対する意見を変える。お金が降ってきたら・・・ 単純にビルの上にいる女性警官と地べたを這いずり回る女性キャスターという対比にもなってるのかもしれない。
父親の葬儀において牧師が言う。愛する者が死んだときに信仰は揺らぐと。神との約束と自分を信じることが信仰であると。
これと相まってどうも忘れがちになる彼はいったいどこに立っているのかという確認が度々行われる。その際に十字路が映し出されるわけであるが、これが十字架ということなのだろう。なかなかにうまい挿み方ではあると思う。
総じてどうも緊張感を感じない。ビルの上に立っている感を出してこない。そう観せようとしているのはわかる。上にも多少書いた。
しかしどうもそれだけではない。おそらく交渉人側の探りと主人公側の狙いを照らし合わせるが上で退屈さを覚えてしまうからだろう。全てが想定の域を出ないと言ってしまおうか。それを考慮しホテルマンの件も盛り込んだのだろうが・・・
例えば時間稼ぎ。指紋を拭きとり過去回想を観せればほとんどの人がピンと来るだろう。その上で交渉人指定及び指紋採取も観せる。まんまなのである。これを交渉人側だけからやればミステリー・サスペンス要素が深まるわけだが、狙いが別にあるからだろうできない。
例えば潜入側のタイムリミット。交渉人との話し合いでうまく返答ができなかったりするわけであるが、これは逆に交渉人側の思惑を見せていない上で成り立つ緊張感なわけである。
しかしこれらのマイナスの相互作用を認めつつも交渉人という人間を見せる上では理に適っているわけで。おそらくこっちをメインにしたかったのだろう・・・・・か?。
両者の思惑を知ったが上で事の顛末を見守るという点で、我々はこの作品に対して神になるわけだ。これも掛かってるのか・・・ ここが一番なところ・・・なのか・・・??
〇余談
クッション役に立つかな~? ってのは盛大なフリだったわけね。ここはおもろかった。
〇最後に
サービスサービスゥ~!!
わぁ~お!!
ではでは・・・
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