〇想起する作品
「イレイザー」(1996)
「ジャッカル」 (1997)
「バンテージ・ポイント」 (2008)
「アウトロー」(2012)
〇こんな話
元狙撃種の主人公。腕はピカイチ。退役してからは隠居生活を送っていたが、ある時大統領の暗殺計画を企ててくれと依頼される。それは事前に仕入れられた暗殺計画を阻止するためのものだった。その計画を可能にする腕を持つ者は限られ、同等の力を持つ者のアドバイスが欲しいと。
・・・まあハメられるわけです。大統領暗殺(実際に殺されたのは大司教)の濡れ衣を着せられた男の逃避行のはじまりはじまり。
〇挽きたて工房
新人捜査官ではあるがFBIの秀才、ダイヤの原石がいる。経験不足を豊富な知識と探求心(正義心)を持ってカバーする。彼の存在が陰謀論の追求と黒幕への繋がり、さらには主人公の引き立てという二つの役を買って出る。遂にはプロから実戦への手ほどきを受ける。主人公の実力だけでなく、彼の成長も見どころだ。
〇法外
法を司る者が、法により裁くことができない悪を、法とは別の何かしらの手段で罰するということを容認する発言がある。
法に則った強さを見せる発言と、それだけでは制御しきれない、排除しきれない悪の存在。さらにはその司法長官を馬鹿にする発言も。そんな場面を経て悪を裁く様子を見せられると、悪を裁くのに必要悪が説かれるのも納得してしまう。
〇換算
劇中の台詞に対しての吹替え・字幕における距離の換算の仕方が気になったので少し取り上げたい。彼らはヤード法を採用しており、字幕と吹替えはメートル法を採用している。ある程度抜き出してみたので比較してみる。
注、1ヤード=0.9144メートル
表 距離比較
台詞における距離の刻みは「5(ヤード)」であることがわかる。吹替えもその間隔(5メートル)を採用している。ここで取り上げたいのは字幕の方である。「1(メートル)」刻みなのである。実戦においてスナイパーとスポッターという二人一組で活動する。距離以外にも、風向き、角度、その他様々な要素を考慮しなければいけないと主人公は言う。戦場においては咄嗟の判断が要求される。銃撃戦の中であれば尚更だ。問題はそんな中、どんな表現を用いるのかということだ。繰り返すが正確かつ的確な情報や判断が強いられることは言うまでもないだろう。しかし狙撃をする上で、何百メートルを通す上で、「1(メートル)」刻みでの表現ができるのだろうか。必要であろうか。その単位での思考を考えてみてほしい。「1」刻みなのか「5」刻みなのかで、考えうる思考が増減しないだろうか。より修正する要素が生まれ、迷いが生まれはしないだろうか。
例えばですよ、折角数字が関連しているので少し算数の問題を出してみよう。
[問 99×99]
という問題があったとして、あなたはどのような答えを出すだろう。正確に一の位まで答えを出しますか。それともアバウトですか。何が言いたいのかというと、状況により必要とされる答えの正確度が異なってくるでしょうと。100×100(=10000)以下というくらいの精度でいいのか、9801という正確な値が必要なのかと。買い物でこの状況があるかはわからないが、99円の物を99個買うとして、所持金が1万円以上なのか、9800円ちょっとしかないのとでは要求される思考や精度が異なってくるでしょうと。ちょっと頭を悩ますか、暗算できないと混乱するのか。
・・・で、この映画のそれぞれの場面ではどうなのよと。
〇最後に
この作品より前に上げてしまったが、この作品を観た後に「ローン・サバイバー」を是非。
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