2016年2月25日木曜日

HELIX/ヘリックス 黒い遺伝子 シーズン2

ヘリックス[DVD-BOX]


~不老不死~

〇はじめに
 「LOST」チックになってまいりました。未来と過去から真相に迫ります。


〇想起する作品
 「ストレイン 沈黙のエクリプス」

 「ルパン三世 バイバイリバティ・危機一髪!」(1989)
 「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004)
 「トゥモロー・ワールド」(2006)
 「サバイバル・オブ・ザ・デッド」(2009)
 
 「破壊する創造者」 フランク・ライアン著
  ・・・併せて読んでおくと面白いかもです。


〇こんな話
 とある島で感染病発生、調査へ。ナルヴィクシリーズとは別の何かだそうな・・・。元感染者そして今現在立ち位置不明のピーターを筆頭にCDCメンバーが駆け付ける。そこに行方不明だったアランも合流し・・・



〇ウィルス
 今回は血の繋がりとともに、時間の経過についても描かれている。未来から、過去から、謎へとアプローチする。

 感染により幻覚が見えるようになる。これにより何が真実なのか、何を信用して良いのかというところがはっきりと判断できない。これと閉塞的な環境での盲目的な彼ら、新興宗教(カルト)といった事象も絡められ世界観を深めているわけか。

 そして何より過去の自分と向き合うというところ。その何かしらのコンプレックスを、穴埋めをするために現在において様々な行動をとる。承認欲求、支配欲、後悔や罪の意識・・・etc

 目を隠したり、目をくりぬいたり、目を食べたり・・・ってのも意図してか。


 イラリアという組織の人間は何世代にも渡り生きてきた。迫害を受けてきたそうな。それを受け人類の浄化と奏し、ウィルスを開発。人口を減らすそうな。

 片やとある島のカルト教団? 近親相姦ネタやらどこか神話(宗教)じみている。浄化と奏し、集団自殺。間引きと表現していた。


 全世界におけるイラリアの人間たちの境遇と、カルト教団における動向が照らし合わされているのか。偏見や差別、それに伴う魔女狩り、根本にある選民思想。人間は異端、異物を排除しようとする。不純物という表現を使っていた。

 これがまたウィルスというものと掛かっているのだろう。ワクチンの存在。人間はウィルスを排除しようと努めてきた。

 何かしらのウィルスにより、本来の機能とは別に誤作動を起こすこともあるそうな。人体に害を与えないもの、むしろ良いはたらきをするものを外敵として排除しようとすることが。こんなところとそれぞれの立場における人間たちの思想や言動と比較してみるのもまたおもしろいのか・・・


 ウィルスにはじまり、治療やワクチンにおける人間の体内における攻防、そして小規模な組織における人間同士、感染者との攻防(シーズン1では研究所内 シーズン2ではとある島)、そしてイラリアという存在の世界的な立ち位置、ってな具合に比較させながら、お話を進行させていくのは妙だった。





〇疑念
 シーズン1から気になっていたが、時折ポップというか、かっる~いノリの曲が流れ始めるのは何なんだ? 敢えての違和感なのか。

 
〇最後に
 う~む、これで終わりか・・・残念。空白が多すぎる。

 不老不死における種の存続のあり方をこれから示そうとして、中途半端な感じに終わってしまったのか。現在の人類は子孫を残すことで後世に情報を残していく、蓄積していくシステムを構築しているわけであるが、それが不老不死という事象が可能となったらどうなるのか。子孫が必要となるのか?ってな問題提起(思考実験)だったのだろう。シーズン1からひたすらに展開されていた血の繋がりが関連してくるわけで・・・、実に続きが気になる。もったないな~・・・ うまくお話としては繋いでいると思うけどな~・・・ これでも打ち切りか~・・・

 いや、種の存続というよりも、究極的には「進化」ってなところに辿りつくのかもしれない。ともかく残念。

 ではでは・・・


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