2017年5月21日日曜日

キャビン・フィーバー(2016)

キャビン・フィーバー


~序盤から警戒心を抱かせてはダメだよ~


〇はじめに
 オリジナルをなぞってはいるけど踏襲すべきところは全く以て取り入れられてない。これイーライ・ロス監修入ってるんだよね?製作総指揮か。別段昔の作品ではないが現代に置き換えるというのは難しかったか。いやテンポを優先し開き直ったのか。まぁその作品に何を見出すかなんてのは人それぞれですけどね。この監督が見出したものと私の見出したものが違ったというだけで。でも気になるよね。



〇こんな話
 「キャビン・フィーバー」(2002)のリメイク。



〇優等生作品
 序盤から意味深な演出を盛り込みすぎ。不穏な空気を醸し出しすぎ。そしてイチイチやかましい・・・

 最初のこれね・・・



右のが今作→



下のがオリジナル↓












 オリジナルの何がおもしろかったのかというと、ざっくりだが警戒心の欠如をひたすらに皮肉ったことである。一見普通に見える(危険に見えない)ものに対して無警戒に行っていたことが後々明らかになる事実を鑑みてみるとやばいやばいとなるじわじわくる怖さなのである。

 そしてそれを段々と逆転させ、段々とあからさまに観せていく。無警戒な行動が起点だったのが、事前に警戒すべき対象を観せた上で登場人物たちの無警戒な行動を観せられることになる。被害が甚大になるまでの踏ん切りのつかなさにイライラするとともに馬鹿馬鹿しさを楽しむのである。我々鑑賞者に降りてくる通ずるモノがあると。



 終盤の警官が制服でパーティして銃を携帯していないなんてのもちゃんとしたネタだったんだよ。



 こんなかっこよくなっちゃうし・・・

 蛇口ひねれば水が出る件も機能してないし・・・ そして究極のレモネードも無い。



 ここはうまかったかな・・・ 血みどろの豚を触った手のまま水どうぞ。


 それぞれのシチュエーションにてそう判断するのが自然である、別段不思議に感じないとして事前に観せなければならないことが描かれていない。ベンチに座っている子どもへの警戒心、寄ってくる犬への警戒心、その村の住人の発言における警戒心・・・etc 

 何かが起こるとして構えていてやっぱり来たぁ~といのは確かにホラーの常套句ではあるが、「キャビン・フィーバー」という作品で描いたおもしろさってのは全く逆だったはずなんだけど・・・

 おふざけが無いというか、鑑賞者を嘲笑う要素が皆無なんだよね。良く言えば真面目、優等生。

 はじめにも書いたが緊張感を持続させようとテンポで観せることをしたかったのかな。

 まぁ若者たちが起点だったのではなく、その田舎というところの無神経さが先行していたと観れば・・・、オリジナルを踏襲しているということも言えなくはない・・・かな?

 ラストの件は昔なら揉み消せただろう閉鎖的な村の話を揶揄しているの?? 今はこんな代物がありますよと。情報は漏れますよと。ウィルスは漏れなくても・・・ってな皮肉??


〇最後に
 個人的にイマイチどう料理したかったのかがわからん作品だった。


 ではでは・・・



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