~マイノリティ~
〇はじめに
結局コメディとして観るのが正解なわけか。個人的にアマノジャキなのでこの作品の製作者のどうも視聴者を舐めてる感が伝わってくる。そこが腑に落ちない。
とりあえず長澤まさみファンは必見。志田未来きゃわわ。松重豊堪んねえっす。
〇想起する作品
「マネーモンスター」(2016)
〇こんな話
あなたにとってTVとは??
〇マイノリティ
番組が始まるまでの慌ただしさから一転、電波に乗る情報の厳選具合を見せたのはうまかった。番組の構成は何を優先するべきなのか。刻一刻と変わる状況でその優先順位は変動する。その見極めの判断と速度には関心してしまう。故に取り上げられない話題がでてくる。情報がごちゃ混ぜな状況から、電波に乗る情報はアナウンサーやキャスターから発せられる言葉のみになる。この表と裏の描き方は本当にすばらしかったと思う。
しかしここでワイドショーと報道とで揉めているのが気になる。正確には優劣及び勝敗をつけようとしているところ。これにより彼らの結果として数字が出ればそれは正しかったこととなる姿勢は一切揺らいでいないことになる。
ただうまかったのは他人事だからこそ無理強いすることができるところを描いたことだ。当事者では無いが故に、安全地帯からアプローチできるが故に。他人の気持ちなど関係ない。自分が立たされたらできるかもわからないことを、だって今は私じゃないしと強要する。これぞ当にTVの限界である。アンケート結果というところに繋げたのもナイスだったと思う。
しかし気に入らない。そういった裏側の存在がいる、縁の下の力持ち、陰の功労者がいると見せようとしているのに犯人の動機は全くといっていいほど掘り下げない。
怒りをどこにぶつけていいのかわからない、そもそもその怒りの正体すら曖昧で表現することすらままならない自らへの憤りもあったことだろう。このボキャ貧具合を澄田が放送用に変換するわけだが、結局この路線に落としてしまったのが大してそういった人間を気に掛けていない証拠である。とりあへずその場だけを取り繕えばいい。被害を自らから逸らせればいいという下心が見え隠れする。
犯人の声はどこへどのように届いたのか?
各局(チャンネル)が澄田を映し出すことで、全国民が澄田を捉えているとして観せた。注目していると観せた。そのおかげで注目されない事実があることも容易に想像することができるだろう。
ただ、ワイドショーを観ている層はどんな層なのかというところと、視聴者数及び視聴率というところがイマイチはっきりとしないところ、さらにはアンケート結果がパーセンテージに甘んじているのはどう捉えるべきか。(あれ?投票数出ましたっけ?)
そもそもね、注目してないんだよ。TVなんて観てないんだよ。立て籠もり事件を生中継で楽しんでる人間なんてほとんどいないんだよ。わざわざ携帯取り出してTVなんて観ないんだよ。それが今回の犯人の動機でもあるわけだろ。後になってこんな事件があったと結果だけが取り上げられふ~んで終わり。数日経てばほとんど誰も気に掛けてないよ。いつもの日常に戻っていく。
TVを観る人が減っている。それ故に人気を取ろうと番組を作る人がマイノリティに目を向けなくなる。そんなTVに何の説得力があるのかと。ここを描いていかなければならないんでねえのか? 制作費の影響かテキトウなバラエティが増えており本当につまらなくなったよ実際。内輪ネタ満載であ~お前らが楽しければそれでいいのねと。集団で悪ふざけしちゃうツイッター民と何ら変わりないんだよ。
多数の者が彼の死を望んでいるのは変わりの無い事実かもしれない。ではなぜ彼の死を望む人間がいるのか。逆に彼の死を望まない人間がいるのか。観点が違えばいくらでも変わって見えてくるものでしょうが。それを伝えるんだろ。それが澄田キャスターの過去でも描かれているわけだろ。自らの経歴の傷と一人の少年とでどちらを優先したのだと。噛み合ってないんだよ。
彼にとってのTVとはいったいどんなものだったのか。信じられるものではなく、信じたいものだったのではないのか。そのTVというものが嘘偽りで独りの人間を救う。ここに何を見出せっていうんだよ・・・
ただ情報の切り取り方というところ。ここを不倫問題で観せたのにはついつい笑ってしまった。自分に都合の良いように受け取ってしまう。要はストーカーなわけだが、長澤まさみでやるから笑えるところだろう。
〇最後に
あんまり好きじゃない。
ではでは・・・
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