2016年11月3日木曜日

ジェイソン・ボーン(2016)

字幕翻訳:戸田奈津子



~監視網~


〇はじめに
 ボーンシリーズという安定感は抜群。しかしそんなところからくる安心感から今観なくてはという義務感は湧かず、ついついウトウトしてしまったのは内緒のお話。言い訳としてはカーチェイスのところでちょっと酔ってしまい頭が痛くなってしまったのでね。

 私は時々チキンラーメンが無性に食べたくなる。ちなみに卵を落とし煮詰める派だ。その食べるまでの間に勝手に食べたときの妄想を膨らませる。あ~食べたい食べたいと。そして満を持していざ食べるとなると大しておいしくもない。しかし時間が空くとまた食べたくなってくる。「ボーン」シリーズは私にとってチキンラーメンみたいなもの。・・・としておこう。



〇こんな話
 聞かん坊。


〇監視網
 今作はマット・デイモンというよりもアリシア・ヴィキャンデルのための作品だったと感じる。まぁアリシア・ヴィキャンデルが出てくるたびに毎度毎度勝手にドキドキしていたわけだが、彼女の眼差しがボーンを捉え追い詰めようとする監視網というところに抜群に効いている。彼女の瞳が、目力が、眼光が、眼差しが、本当に堪らない。そこにさらに魅力を与えているのがハスキーな声だよね。


 でもね、彼女故に奥深さというか・・・ いや逆かな、浅さ・・・

 ボーンを出し抜こうとする様が最後のところで描かれるわけだがこの場面、「ボーンが・・・」というボーンが主語にならないのである。彼女の方にもう一つ奥に(裏に)何かあるかもしれないと思わせてしまう。いや手前か。これは狙っていたのかどうなのか。今までの彼女が演じてきた役故にというのもあるのだろうか(大して観てないけど勝手なイメージとして)、ヒール役に徹しきれないものがある。根本的に良いヤツなんだよね。純粋、素直。新人故の真っ直ぐというのもあったのだろう。故に駆け引きがまだまだ。そこをボーンが見抜いていたのかどうなのか。勝手にこちらでニヤニヤしていればいいのだろうか。

 

〇最後に
 個人的に正直もうこのシリーズはいいやという疲れを感じる。こういう作品だと復習して鑑賞するよりも、あ~こんなテイストだったねと懐かしむ見方の方が正解かもしれない。

 ただアリシア・ヴィキャンデルが続投するのであればまた劇場で観ようか迷ってしまうところ。彼女の眼差しをまた大スクリーンで味わいたい。

 ではでは・・・



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