2016年1月14日木曜日

クーデター(2015)

字幕翻訳:種市譲二


~境界線~ 

〇はじめに
 平和ボケと言われようが構わない。ファッションで戦争反対とか騒いでるくらいの日本で良いよ。そんなわけにも、いかないのか・・・・ 遭遇したくないな。


〇想起する作品 
 「エネミーライン」(2001) 
 「16ブロック」(2006) 
 「プロミストランド」(2012)
 「ベルファスト71」(2014) 


〇こんな話
 転勤先、引っ越し先でクーデター。


〇選択
 仕事における転勤という選択を夫は家族には相談せず個人で決断してしまった。故にクーデターに巻き込まれることとなる。そして最後とある国への国境へ向かう際の決断。妻に背中を押されることで決断する。

 この二つが掛かってるのか。前者がカーディフ社が一方的に対象国を侵略するという企て。クーデターの原因となる事実。メリットのみを提示し、食いついてきたらしめしめ。気付いた時にはアボン。考えものだと。



〇国境
 最後の「国」は何を意味するのか。最後「国境」の存在により家族は守られることになるが、その国境は何を意味するのか。


 冷戦期にいろいろありましたねと。何度線かで揉めてましたねと。そんな国が彼らを守るのである。


 軍の言葉が何とも気になる。「国境に入った。発砲すれば戦争行為と見なす」と。彼らを守った国と国とを分つ国境という存在。守られたという安心と共に、決定的に相容れない存在であることも意味する。


 少し大使館での出来事を思い出して欲しい。自国の民を守るべき場所が占領され、爆破されていた。これはなぜか。建物自体を守れなかったからである。単なる力負け。これが国にまで及んだら?

 戦争の抑止力を声高に叫ぶ者たちがいる。それは果たして抑止力として機能するのか、機能しているのか。機能しなかったら・・・


〇命
 娘の生まれた時の話で締める。難産だったそうな。

 そんな命を摘もうとするのである。なぜなのかと。自分の家族を守るためだと。主人公も家族を守るために地元民を殺している。

 誰かを守るために誰かを殺す。先ほどの国境の件。そして大使館。これを家族という括りまで小さくして考えてみたら・・・、どうなるだろうか。


〇CIA
 ピアース・ブロスナンがネタでしかない。最初の女ネタもそれか。ハンドガンでスナイプするしさ。ワルサーPPKにすれば良かったのに。散り際もさすがだわ。
 
 
〇最後に
 この事態に陥った原因は、根源は何なのだろうか。そこまでに想いを馳せる作品となっているだろうか・・・

 ではでは・・・



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