~観心~
〇はじめに
テンション(笑)
〇想起する作品
「ロボ・コップ」
「トランセンデンス」(2014)
〇こんな話
チャッピーが成長していきます。
〇観
人が、環境が、人を育てる。
正義と悪の概念の構築に対して、自らの生と死に関する議論を持ち出す。ここが何ともおもしろかった。
チャッピーの正義と悪の基準を創造者(メイカー)との約束としている。 人間とは何とも複雑な思考をしているもので、それをある基準を創り出すことによって簡易化している。価値観や倫理観といったものだ。それはどのように築かれるのかというのを、チャッピーの成長を追うことによって映し出してくる。
――― 最初にある程度の常識くらいプログラムしておけよ、というレビューを見かけたが、そのプログラムが難しいのである。なぜ人はその行動をするのかという、判断の根拠(理由・動機、いや基準か)となる部分をどのようにプログラムするのかというのが問題で。善悪の振り分けによって傾向が作られていくのを、チャッピーの成長とともに感じていくべきで。まぁ最後意識が解明されたというところが、これと相反する考えだったりするのだが・・・。しかしこの作品の意識の定義は、チャッピーの成長と人間の成長を照らし合わせることによって、最後何かしらの答えに辿りついてねという・・・ ―――
情報の比較判断ってところが問題であって。この処理を人間は自然とやっているが故に、さらに言えば、その比較すべき基準の構築(基準自体)がまた異なっているわけで、そんなこんなでチャッピーという人工知能の捉え方が変わってくると言いますか。
〇信(心)
劇中3種類の創造主(いや、関係性か)が描かれている。
1つはチャッピーを創り出した人物。メイカーと呼ばれ、チャッピーの1つの基準となっている。
1つは直接的には描かれず、その創造主を信仰する者たちが描かれる。十字を切る姿だ。
そして最後に母という存在だ。唯一人間を産み出すことのできる存在。いや、産みの親と育ての親ってな感じだろうか。
「創造主(ディオン)とチャッピー」 「神と人」 「母と子」
これらを照らし合わせようとしたのは何だったのか。生と死という概念があってこその、信仰という概念。生に感謝(ん~、愛かな??)という意識は、死という生の終わりがあるからこそ成立しうるもので、意識というものが解明され、意識(人格)の複製が可能となるようなニュアンスも含む、永遠の命を得ることが可能となったら、この関係性はどうなるのだろうか。崩壊するのか、いやむしろ完成するのか。
〇最後に
我々はこの作品に何を見出すのだろうか??
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