~胸糞悪い~
〇はじめに
久しぶりにいや~な感じがした作品だったな。
〇こんな話
食人一家掃討作戦始動。
〇胸糞悪さ
女性がただ子供を産むためだけに生かされているという演出で、女性の悲鳴が最初聞こえてこないという見せ方には嫌悪感を抱いた。女性の悲鳴は段々と聞こえるようになり、それが助けを求めるという言葉に切り替わる。
赤子がこの世に産み落とされる。肺呼吸に切り替わった合図が泣き声なわけだが、それは赤子にとっての初めての声ということから、その瞬間から声を持つということになる。まぁこの場面で赤子は泣き声を上げないのだが・・・。
女性の声が段々と聞こえてくるという演出はこの赤子がお腹の中から出てくるというところにおそらく掛かっており、女性の声が明確に聞こえ言葉としてとらえられるようになった即ち赤子がこの世に声を持ったと。その瞬間女性に存在意義は無くなる。元々子供を産む(産ませる)ためだけの意味で生かされていた女は声を持たず、役目を終えやっと発した言葉は聞き入れられない。彼らの望みを叶えた後の頼みですら・・・という無慈悲。胸糞である。
これから相対する連中がどんな奴らなのかたったこれだけなのに伝わってくる。
それに対する兵士たち。訓練を観せ、さらに訓練に失敗する様を観せ、現地(16区)に向かった者たちがどんな人間なのかを描き出している。彼らは新兵であり(でもないみたい?)実戦経験のある者は上官(軍曹)ただ一人。訓練と実戦とそして規則と、現場で逐一衝突する様も描き出されている。
とある諍いにて一喝する兵士がいた。俺は人を殺したことがあると。簡単だと。例え軍人と言えども人を殺すという経験は一線を画するステータスであり脅しとして機能している様を観せている。
これから相対していく奴らの残虐さに対して何たる頼りなさか。
そして軍曹の退場。上官と部下との上下関係がひたすらに意識づけられていたわけだが、その絶対的な指揮系統が崩壊する。上官に委ねられていた意思決定に混乱が来されることになる。
途中の大佐(だっけ?)の自殺も何かあるのかな。軍曹よりも上の階級で、さらに歴戦の強者感を醸し出す存在であるわけだが、そんな人間にもうダメだと言わせる。より見舞われている事態が際立つか。
食人一家のがどんな連中なのかを印象付けてからの、VS食人一家への持って行き方はうまかったように思う。
あとは・・・、うん・・・そうだな・・・
〇最後に
兵士を持ってきたのは何かしら意図があったのかな。最前線で戦う人間たちではなかった。訓練の描かれ方は敵を倒すというよりも最低限自らの命を守れるようにといったものだった。本来戦うはずではなかった兵士が巻き込まれるという状況なわけだが、この辺りは政治的な何かを揶揄するものがあったのか。
ではでは・・・
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