2016年6月13日月曜日

ちはやふる-下の句-(2016)



~独りじゃない~


〇はじめに
 競技という特性を背景に、カルタへと向かう動機を散りばめ、高校時代という特有の雰囲気をこれでもかとふんだんに青春した作品。すばらしい。こういった作品に求められているものを見事に描き出した。


〇想起する作品
 「ヒカルの碁」

 漫画で言えば甲子園ものが好きな人、そして上に挙げた「ヒカルの碁」が好きであればこの作品は絶対にウケる。



〇こんな話
 一緒にカルタしたい・・・




〇独りじゃない
 上の句の団体戦という要素を、個人戦に、対クイーンによくぞ活かした。



 土手のシーンにて新の携帯電話を破壊し、ひたすらに誰かに電話する千早を、新のバイト先へと電話している太一を観せ、個人戦にて留守電で瑞沢高校の面々を繋げる。

 そして北央高校かるた部。彼らの強さは歴史にあると。先輩たちが積み上げた、ひたすらに分析されたデータが、今に受け継がれているのだと。当にこれが「ヒカルの碁」とのテーマとダブる。読み手の分析もあるのか~、へぇ~。

 千早がクイーン対策としてひたすらに分析・練習したように、全国区となればそれは自らにも還ってくる。実戦では描かれなかった分、これを補う役割も北央高校にはあった。

 この辺りが本当にうまい。競技という特性をよく描いている。もう皆でワイワイってわけにも行かないんですわ。勝負ですからね。その覚悟での机君も利いていた。

 個人戦における太一の掛け声が、肉まん君の一矢が、本当に心を打つ。あと吹奏楽部粋すぎ。


 さらには彼らを繋ぎとめる「ちはやふる」。

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ



 そして最後に並ぶ4人を繋ぐ要素も十二分に描き出していただろう。利き腕に始まり、何のために誰のためにカルタをやるのか。団体戦で臨むカルタと独りで臨むカルタ。千早争奪戦。続編製作決定ということなので、ここの掘り下げもさらに期待する。



〇余談
 最初のあれは子役の子が言ったのかな?

 「独りじゃない!」

 ここでぶっわきましてん。


〇最後に
 当に上の句下の句なんだよ。いや~登場人物全員がキラキラしすぎてて、もう画面が観えません。

 青春ものが好きなら是非。


 ではでは・・・

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