~二重生活~
〇はじめに
リチャード・ククリンスキーという実際の殺し屋に基づく物語。 自分のしたことを後悔しているかという問いがポイントかな。
〇こんな話
気に食わない奴は殺してきた。そんな性格の主人公。ある時マフィアのボス?にスカウトされる。家族のためもあり殺し屋家業を生業とし、何不自由ない生活を送っていた。しかしとあるミスによりある日引退することに。お金が稼げない。家族を養えない。はてさて・・・。
〇二重生活
家庭では良き父親である一方、冷酷な殺し屋。そんな生活を続けていた。殺し屋というのは請負になるから、結局関係者の都合に振り回されるハメになる。いろいろとうまく回らなくなっていくわけです。そこから崩れていく二重生活。
片方の職業が殺し屋というだけで、二重生活なんていくらでも存在するよな~と。冷徹な殺し屋が一見幸せな家庭を築いていることに驚きを隠せないということなのだろう。しかし、よく考えてみてください。家族は本当にあなたのことを全て知っていますか。あなたは家族のことを知っていますか。家族に隠している事はありませんか。隠されていることはありませんか。バレずに浮気や不倫していませんか。繰り返していませんか。密かな楽しみ、生きがいは無いですか。知られていないからこそ楽しめるもの、ストレスの発散方法は無いですか。「あ、やべ!家族の前だった」と隠していることがたまに漏れませんか。言葉遣いや言葉選び間違えてしまいませんか。そんなことを考えると、彼の二重生活は実際に自分ができるかどうかは別として、あり得るなと思ってしまうのです。ただ単に基準が違うだけで。
〇最後に
家族を傷つけたことを後悔しているという発言が最後に為される。彼にとって家族を傷つけるという行為はどこから始まっていたのか、どこを指しているのか。殺し屋を始めた時か、家族を持ったときか、家族に直接手を出した時か、出された時か、殺し屋として逮捕された時か・・・。
それにしてもマイケル・シャノン、うまいなぁ。