~ゲスの極み~
〇こんな話
12の災いが起こり、地球は滅亡する。マヤ歴の終わりが世界の終焉を暗示していると言う科学者。そしてそれを防ぐには選ばれし者が指輪を5つ集めて何かしらをするしかない。さあ指輪探しの始まりだ。
〇災い
マヤ人は災いを「クリスマスの12日」という歌にして残したのだとか。
歌詞と当てはまる現象の比較
・梨の木の中のヤマウズラ = 熱波
・二羽のキジバト = 鳥の大量死
・三羽のフランスのめんどり = 赤い水 (1~3は台詞順)
・四羽の囀る小鳥 = 氷の槍(4番目と科学者が言っている)
・五つの金の指環 = 竜巻 兼 5つの指輪集め(世界を救う方法)
・六羽の卵を生むがちょう = アンダーザドーム(6番目と明言)
・七羽の泳ぐ白鳥 = 寒波(この時点で7つ起きたと)
・八人の乳搾りの娘 = 赤いガス
・九人の踊る貴婦人 = ?
・十人の飛び跳ねる領主 = ?
・十一人の笛吹き = ? 9~11番目の災いが描かれていない
・十二人の鼓手 = 火山の噴火
世界を終焉へと向かわせる12人の太鼓たたきが意味するのは、12の火山が噴火することと結び付けられていた。これが最大の災いとすると、地球にとって火山の噴火とは人間にとって太鼓を叩く程度のことと結び付けることができる。人間にとってバチを振り下ろす程度の労力(太鼓たたきに全力を注がれている方、すみません)。その程度で人間など滅びる。弱者を仕留めるのに本気を出す必要など無いといった余裕ぶり。上には上がいる。人類よお前らは決して頂点などではない。私(地球)の力加減でどうにでもなるんだよ、と諭しているかのよう。何と残酷な世界か・・・。人類の皆さんいろいろと自粛しましょう。
〇自己犠牲精神
ある者が自分が犠牲になることで世界が救われるのならば、自ら自分に火をつける。望んで犠牲になるとほざく。そりゃ口では何とでも言えますよね。実際は自分が犠牲になるわけでは無いんですから。所詮犠牲になるべきとしているのは他人なんですから。
そんな奴の特徴として挙げられるのが、自己の利益の追求に勤しみ、他人の事など知ったことかと吐き捨てる。緊急時にはそれっぽいことを言い、同情している風に見せて内心シメシメ。最終局面では見事な裏切りを見せ、騙される方が悪いんだよと開き直るゲス具合。そんな人が世の中では勝ち組と呼ばれます(私の偏見です)。皆さんは勝ち組に属するがため、ゲスになる覚悟はおありですか。
〇最後に
描かれない災いがあるのがやはり気になる。自然現象だけではないということを言いたかったのか。執拗に生贄にこだわる輩がいた。自己犠牲精神を勝手に説いていた男だ。そんな人々の混乱と自己中心的人間の暴走。これが災いだったのだろうか。
そうするとマヤ人が残した文書や歌により、人々は混乱に陥ったということになる。自然現象に関する災いは言い当てられて然りとしよう。人々の混乱も予測していたのか。いや予測できていたのではなく、わざわざ人々による混乱を起こさせたということになる。そこまで予測されていたのなら災いの伝承を残さなければよかったのではないか。さすれば人々が勝手に巻き起こす災いは防げたはずだ。世界が滅びるよりかはマシか。仮に伝承を残すのであれば「クリスマスの9日間」で良かったのだ。わざわざ人々に災いを起こさせる必要など無い。世界の滅亡を食い止めさせるために、より簡単な方法を選択させるべきであった。「クリスマスの12日間」ありきで作られたことは明白だが、であればこそ12の災いの関連付けはしっかりしてほしかった。
まとめますと、つながりや暗示がよくわからない映画です。
0 件のコメント:
コメントを投稿