~人間>コンピュータ~
〇はじめに
あ、日本人出てる。
ハリケーンなのに、パッケージやメニュー画面に描かれているのはツイスターというね・・・。
〇こんな話
原子力発電所に閉じこもり、ハリケーンを凌ぐ話。
コンピュータの不具合により意図せず研究所に閉じ込められることになってしまった者たち。ハリケーンが近付いており、原子炉にも何かしらの影響が。閉じ込められてちゃ対処できねえと、研究所内を汗だくになりながら駆けまわる。はてさて・・・。
実際のところ原子力発電所とハリケーンは直接的に関わってこない。どう関わってくるのかというと、技術家かなんかで原子力発電所に向かうこととなる人物が、ハリケーンとそれに伴う被害に見舞われる。そしてその人物がちんたら道程を楽しむから、原発で齷齪することになる。
〇自動制御
全てコンピュータ制御の原子力発電所。不具合によりコンピュータは暴走。原子炉だか使用済み燃料棒の貯蔵プールだかの冷却装置がイカれ、メルトダウンまでの秒読み開始となる。そう、全てはコンピュータが悪い。私たち人間の所為ではないというのがこの映画に登場する人物たちの見解。ふざけんなと最後コンピュータに対して八つ当たりまで行う。
結局のところ 人間>コンピュータ ということを言いたいのだと思われる。全てをコンピュータまかせにするなと。八つ当たりが無ければ人間とコンピュータの共存を説けたと思うが、最後八つ当たりという行為でコンピュータを完全否定していますから、この映画からそのメッセージを受け取ることは無理です。コンピュータが世界に蔓延し、段々と自動制御システムへの移行が為されていく時代で、何かしらの問題提起をしたかったのでしょうか。いずれコンピュータに支配されるであろう世界を危険視して。故にコンピュータに対する極端な態度を描いたと。
〇最後に
コンピュータに八つ当たりという行為は実におもしろいものである。コンピュータが常に正しいとは限らない。その動作を行うようにプログラムしたのは人間であり、完璧でない人間が作ったものであるので不具合が見られるのはほぼ確実といっていい。それに対して八つ当たりという暴力を振るうのである。これは詰まる所人間という存在の不備に関しての怒りと言っていい。まあ、人間の不備を認めているという皮肉に繋がるわけです。
整理すると、コンピュータの蔓延に関しての危険視をしているものの、この映画におけるその演出は見事に人間にブーメランということになるわけです。コンピュータではなく人間にこそ不備があると。何とも言えない皮肉である。
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