2014年12月2日火曜日

フューリー(2014)



~ルーレット~ 


〇はじめに 
 アカデミー賞? ん~あ~、取るんじゃないですかねぇ。こういうの好きそうだし。 正直なところそこまで深く観たわけではないので一概には言えないのだが、ものすごく「プライベート・ライアン」臭がするんですよ。 

〇想起する作品 
「プライベート・ライアン」(1998) 
「ローン・サバイバー」(2013)

〇こんな話
 これが戦車の戦い方だ!!

〇平等 
 戦場においては敵か味方かで人(命)の判断が為される。この戦いの場合は米兵かナチかだ。そこに市民も関わってくるわけであるが、戦場という現実においての割り切りのためもあり、生における差別と区別が行われている。しかし、死は平等に訪れるという過酷さ、残酷さ。 
 最後の十字路の真ん中に戦車が佇むシーンが何とも象徴的で、戦車を中心に周りには多くの死体が転がっている。戦車の主砲というのは360°回転式ではないですか(多分)。誰にでも、どこにでも向くわけです。ということはこれはルーレットを表わしているのではないか、と思えたのです。生を差別化したところで、死は平等に訪れる。それがただ早いか遅いかだけで。死に方は違えど、死という状態は同じだ。神に生かされただのどうのと話合っている場面もある。そんなランダムだか選ばれただかの死という針が自分に向いたらという示唆だったのではなかろうか。
・・・と考えたものの、そこにはドイツ兵の死体しかないんだよなと。仲間は戦車の中で死んでいるわけですし。となると、敵も味方も平等にというのは少し弱いような気もしてきまして・・・、ん~よくわかりません。

〇観点・視点 
 部隊に新人という我々に近い観点・視点の存在を入れて、戦場という世界を見つめさせるのは見事だった(勝手な解釈)。戦争に嫌悪感を抱きながらも、染まっていく、染まらざるを得ない命のかかった状況の演出。自分を、仲間を守るために戦争にのめり込んでいく様を、ブラピという指導者の存在や戦車アクションで観せてくれる。ブラピの戦略もあってか、戦車での戦いをかっこいいと思ってしまう。敵・味方の凄惨な死を観せられて尚だ。何と言うか、ナチを殺すべき存在とする発言は多々あるものの、見せ方としては殺すための戦いではなく、味方を守るための戦いともとれる。それもかっこよく見える原因だろう。そして観終わった後に残るのが、戦車アクションかっこよかったなぁという感情で。あまりドラマ的には自身としてなかなかに残らないものがありまして・・・。

〇最後に
 おもしろかった。かっこよかった。そんな感想です。

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