2016年12月22日木曜日

ライト/オフ(2016)

ライト/オフ


~恐怖~


〇はじめに
 あ、これ部屋を暗くしてヘッドホンつけて画面に顔近づけて観るやつだ。





 ま、私ほどの人間ですとね、部屋を明るくしてなるべく離れて画面小さくして毛布にくるまって観ましたけどね。


〇想起する作品
 「リセット」(2010)



〇こんな話
 ライトを消すと誰かいる。



〇恐怖
 ん~、80分の作品だけどもっと短くてよかったな。お化け屋敷感覚というか、体感型の作品だよねこれ。怖いものあるあるの記憶に訴えかけるヤ~ツ。



 最初の従業員のおばちゃんがタフだったね。こういう雰囲気の作品だよと示す場面なんだけど、ライト消すと誰かいるのに、ライトつけるといない、ってのを何回確認するのよ。カチカチと。いや~私だったら速攻逃げてるね。






 弱さという部分。おそらく子どもの弱さの象徴であろう暗闇を恐れるというもの。この解消として頼るべき大人、近しい人間では親という存在がこの役を買ってくれるわけだが、なんせ親が恐怖の原因だと来たもんだ。ここに捻りがあっておもしろい。

 恐怖とどう向き合うのか。向き合わずに逃げるという選択も可能。母親がひたすらに恐怖から逃れることをしたがために劇中の現象に見舞われる。そんな彼女を立ち直らせようと補助していた夫(父親)がいたわけだが排除されてしまう。これは暗闇の中にいるナニカ(ダイアナ)に対して夫という存在が恐怖の対象だったともとれる。母親が回復してしまうと自らの存在が揺らぐことになるからだ。つまり人が暗闇に恐れを抱くようにダイアナにも恐れるものがあったわけだ。

 この自らの存在のためというのと、母親のために弟のためにと誰かのためにというところで、暗闇におけるダイアナと暗闇において光に縋る子どもと、さらにはとある決断をする母親とで対比が観られる。

 恐怖を排除するということはその自らの弱さを受け入れないというところで逃避であると捉えることができる。それをしたダイアナに対し、恐怖(弱さ)を受け入れ誰かのために立ち向かうというのが家族という繋がりであり、強さであると観せた。


 この辺りを描こうとしており頑張っているなと感じたものの、捻りであろうこういう締めをするのならあまり家族の件はいらなかったかな~と感じる、個人的に。掘り下げようとしているのはジェームズ・ワンが製作に関わってるからなのかどうなのか。でも彼のうまさをあまり感じないのよねこの作品には。

 ただ見舞われる恐怖に、暗がりを恐れるという記憶を刺激することに絞り、そちらにもっと振り切れてもよかったように思う。いや十二分に怖かったけど。いやこれだけでもう全然十分なんだけど。まぁ観られたという強がりですね私の。





〇最後に
 最初のおばちゃんの件はこっから持ってきてるのね。導入として持ってくることでのサービス精神だったようで。やってる俳優さんも同じみたいですし。監督の作品によく出てるみたいで、良き理解者ってことでの信頼もあったのか。あ~、結婚してんのか2人。





 やっぱりこの手のは自らの記憶との照らし合わせで如何に恐怖を体感できるかって話になるから、やはりギュ~っと凝縮してもよかったな。作品の元となるこの動画なんかたった数分で玉ヒュンするもんな・・・ ショートフィルム向きの題材だろうな~。



 いや~なんにせよこれは劇場で観るべき作品だろうな、うん。

  ・・・良かった~近くの劇場でやってなくて。リストアップしちゃってたもんな。


 ではでは・・・


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