2016年8月14日日曜日

アンデッド(2003)

アンデッド


~タイミング~


〇はじめに
 ゾンビ映画やエイリアン侵略映画ありきの作品。この辺りに親しみを覚えている人は手を出してみてもいいかもしれない。


〇想起する作品
 「ザ・フィースト」シリーズ
 「プラネット・テラー」(2007)



〇こんな話
 これはゾンビ映画なのかどうなのか?

〇動機とタイミング
 ひたすらに無駄な動きでアクションを盛り上げるマリオン
  ・・・このひたすらの無駄撃ちからのヘッドショットの説得力なのよね。

 農場と共に借金も相続した現ミス・バークレー

 妊娠したことによりミス・バークレーの座を奪われ、そのことをゾンビだらけの街でそんな場合ではないにも関わらず妬む女と

 咄嗟にその妊娠している妻を残し逃げ出すような男だが一旦冷静になると何やかんや頼りになる夫

 指示厨で見事に口だけの頼りない警官1と指示待ち警官2


 この個性的な面々で繰り広げられる(まぁほぼ自己中)テンプレートにハマりながらも、むしろそれで安心感を得られるわけであるが、おそらくそれが狙いであろうという開き直りを見せておいての、奇抜で奇妙な展開。


 ゾンビからどうやって逃げ切るのか、安全な場所はあるのか、どう対処するのか、そもそもの原因は何なのか。ここに隕石やエイリアンがどうとか謎解きが入り組んでいくわけであるが、誰が何のために、どんな事態に陥っているのかという真相が気になってくるわけで。

 その真相を決定づけるための、いや逆に翻弄させるための路線を決める演出がまたおもしろいのよ。例えば無駄撃ちからの一発ヘッドショットというゾンビの弱点だったり、明らかに人間様には建造できない壁だったり。ゾンビ映画であるというのと、いやエイリアンの侵略映画なのではといった説得力が妙にあるのよね。




 で、真相は何なんだよってな話になってくるわけであるが・・・

 これをまた決定づけるのが、彼らが真相を究明する、生き抜いていく、戦う覚悟を決めたというタイミングであるわけで、彼らのVSゾンビ姿勢を見せつけたからこそ意味を持ってくるのよ。

 さらには雨というものよね。濡れた服を脱ぐし、雨合羽は着るし、屋内への避難も見せた。恵みの雨とは言うものの、このご時世酸性雨なんて単語が出ていたように人間にとっては避けるべきものでもあるわけでね。傘も見せてくれるともっと良いと思うんだけどな。そんな悠長な事言ってられないか。




 人間がその事態に見舞われた際に起こした行動とエイリアンの目的(事態への対処)とが見事に逆にマッチしてしまったのよ。究極人間側は変に勘繰る事をせず何も行動しなければ良かったってなわけだが、そんなわけにもいかないでしょと。





 だけどもだけどもこれがあったからこそのもう1件なのよね。最終的なところでエイリアン頼みなのは致し方ないが、ゾンビになった連中を助ける方法は残されてるわけで。その方法を知ったのも彼らが生み出してしまった犠牲があったからで。その犠牲を嘆くミス・バークレーだからこその対処を最後見せたわけでね。



 まぁ人間が何もしなければ壁の外に感染者が行くことも無かったのも事実なんだけどね。最後のもう一件が無くなる・・・




〇最後に
 動機とタイミングの掛け合いが絶妙なのかな。まぁその紙一重でぐちゃぐちゃになってるわけなんだけど。お勧めは決してしないが個人的にはおもしろかった。

 ではでは・・・


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