2016年6月28日火曜日

リジェネレーション(2015)

リジェネレーション[DVD]


~夢番地~


〇はじめに
 原題「BRAND NEW U」

 なにこれ?? アドラー心理学!? さっぱりわからんのだが・・・


 落ち着け、とりあえず「夢番地」聴いとこ




 多分ディストピアのお話。




〇想起する作品
 「トータル・リコール」
 「ダークシティ」(1998)
 「アジャストメント」(2011)
 「嗤う分身」(2013)
 「複製された男」(2013)


〇こんな話
 別のどこかに誰かのより良い人生が存在している。



〇誰か
 とある彼氏と彼女が襲われて何やかんや始まるのだが・・・

  彼氏=スレーター 彼女=ナディア

 ナディアが計画していたことらしく、今の自分と新しいナディアとで入れ替わる予定だったとこか何とか。

 ここで1つ示したのよね。

  ・あなた(スレーター)のナディアは死んだ

  ・ナディアは幸せだ


 スレーターの望むナディア像とナディア自身のナディアに関するギャップ。これを踏まえ最初のスレーターの映像編集作業?だったり、写真の位置づけってのは部分的な情報の切り取りとして機能させたいのだと思うのだが。

 スレーターとナディアとでは見えている感じている世界が違うのであると。ここに2人の結びつきや愛を絡めて世界をぶっ壊すってなればおもしろいんだけどそれを何か雰囲気で描いちゃうからもう・・・


 簡単に言ってしまえば、誰か自分の代わりに何かしてくれないかな~という願望を叶えてくれるシステムを開発したわけですよ。学校に行きたくない、勉強したくない、働きたくない、今寝るわけにはいかないから誰か代わりに寝てくれと。

 分身に代わりをお願いしたら、私だってやりたくないわとそんな話があったような・・・

 一見理想的である。しかしこれは究極「個」ってものが無くなるお話で。だって今までやってきたことがその代わりのものにもできたって話になってくるわけでね。え、私じゃなくてもいいじゃんという・・・。個人の自由や意志ってのはどうなるのよ?と。存在理由よ。


 役割を変えるわけだけれど、元の自分の役割のところには別の誰かが据え置かれる。人生の配置換え、替えの利く人生ってなところでまとめておくか。これは身近に感じてるんじゃないかな。そう社会が変わってきているというより、それをごっそりいずれ据え置けるように作り変えているんですよね。という陰謀論を信じております。人間ってひたすらに非効率的ですもん。


 でもそれの見え方を少し変えることで、あなたに合った人生として今より確実に幸せになると位置付けているわけである。



 あなたに合った人生があるってなことで進むんだけど、診断の際にどこか誘導尋問や暗示があるのよね。これは次の新しい人生における適応のためなのか、単にお前にはこの人生が合っているというシステムの不備における強制(矯正)なのか。個を重要視している企業の方針と、実は相矛盾する社会の行く末というところでの警鐘なのか。

 自分に誰かがなってくれる、誰かに自分がなれる。これって都合良く廻るのかな?

 確実に今より良い人生ってのは単に上に上にとシフトしていくわけではなく、究極誰かにとっては悪くても誰かにとっては良いことみたいなことがあるからこそこのシステムは廻っているとするのか。


 私は私で、私はあなたで、あなたは私で、あなたはあなた。

 私が望んだ人生なのか、誰かが望んだ人生なのか・・・

 私が望んでいる人生なのか、誰かが望んでいる人生なのか、誰かに望まれている人生なのか・・・



 まぁいろいろ書いちゃったんだけど、そのいろいろを無視してざっくりまとめると、

 一見個を尊重しているかのように見える画期的なシステム。しかし新たに設計された人生デザインを逸脱するとすぐさま矯正が入る。これは究極的な管理社会を意味する。

 BRAND NEW U」を掲げながらに、個という概念を無くす社会を築こうとしている企業。

 究極的な管理社会と、この企業の方針とでのパラドクスから何を見つめなおせるのか。

・・・的な?


 あ~あと炭酸全部振って4分の1で当たるとしたのも気になったのよね。4分の1どころかどれを選んでも結果は同じなわけで。人生を変えたところで究極的に行き着く先は同じとしたいのか、これを愛と絡めたのか、ここが本当によくわからない。彼女と結ばれることなのか、彼女を失うことなのか。








〇最後に
 もうやめよ。「夢番地」聴いとけって。




 ではでは・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

悪女 AKUJO(2017)

~アクションは爽快~ 〇はじめに  韓国ではこの方はイケメンの部類なの? 〇想起する作品  「ニキータ」  「アンダーワールド」(2003)  「KITE」(2014)  「ハードコア」(2016)  「レッド・スパロー」(2018)...