2015年5月21日木曜日

明烏(2015)



~立つ鳥跡を濁さず~ 

〇はじめに 
 鑑賞者が感じ取ってしまっている、いや敢えて感じ取らされているだろう先の読めている、見えている話のラインに準えて、ここまで笑いをとれるのはさすが。まぁ勝手にツボっていただけなのかもしれないが。 

〇こんな話
 ある男の借金返済を懸けた一大スペクタクル。

〇本気と書いてマジ
 返済期限とサプライズパーティの時間の合致や、どこかよそよそしい店長、アオイ、ノリオ。そんなところからオチは見えてきてしまう。5万円の件も最後ありますし。でもそこはまるで重要じゃない。ただそのつかまされている情報を基に、どこまで本気でどこまでふざけているのか線引きを曖昧にされ、ひたすらに流れを楽しめれば良い。
・・・その中で最後、思惑に無かった意図していない人物がいるとわかるわけだが、こいつ終始ふざけてたってことかよと。

 そんな中で引っかかったのが、最初の借金返済を妄想し浮かれるナオキをひたすらに映し出すところだ。そのときは正直くどく白けていた。わざとらしさというか恥ずかしさみたいなものを感じたからだ。その後劇中ひたすらにネタが展開され、パターン化された件が何度も繰り返されたりする。そのあたりから、なかなかお金を確認しない馬鹿さ加減だったのか、ただの落差の演出なのだろうくらいに思っていた。しかしまぁある人物がナオキに対して指摘するわけです。そこに掛っていたのねと。説得力を持たせるためだったのかなと。

 そしてどの登場人物のキャラも終始ぶれないのである。容姿、役職の変化を見せた者も最後の最後までツッコミ担当だった。茶番だったわけだが、その茶番と知らされてもぶれないキャラを見せられるとまたおもしろいという不思議。リアルなのかやらせなのかという境界を曖昧にする役割でもあるわけで、教訓じみたことにもつながっているのか。
 店長のかっこいいこと言ってるんだけど、ひたすらに立ったり座ったりで落ち着かない感じがまたなんとも。父親の謎の北の国からへのこだわりとかね。ほんとどこまで本気なの?ふざけてるの??

〇余談
城田優はこれが素ですか??

〇最後に
いや~、笑った。エンディングも何ともすっきりさっぱりしていたのがまた良かった。終わったの??と。考えがまとまりきらないというか、考える必要が無いと言うか。この方がすぐ話題に出しやすいだろうしな。おもしろかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿

悪女 AKUJO(2017)

~アクションは爽快~ 〇はじめに  韓国ではこの方はイケメンの部類なの? 〇想起する作品  「ニキータ」  「アンダーワールド」(2003)  「KITE」(2014)  「ハードコア」(2016)  「レッド・スパロー」(2018)...