2014年10月21日火曜日

プロメテウス(2012)

プロメテウス[DVD]


~探究心とエゴ~ 

〇はじめに 
吹替で鑑賞の方へ。剛力さんに土下座したくなりますよ。「もうやめて」・・・と。 

〇こんな話 
様々な時代の壁画に描かれた共通のメッセージ。それを読み解いてみるとある惑星を発見。人類の起源を探るとの目的で、そのメッセージを送ったとされる惑星に実際に行って探検しようという物語。

・はじまり 
最初に白い巨人が出てきて黒い水を飲むシーンがある。海へ落ち一度細胞が分解されて再構成されていく。これが人類の基となる(そうな)。 船内に画が映ってのアンドロイドの存在。エイリアンの出現確定。お疲れさまでした。

〇起源 
人類の起源とはどこまでを探るのか。ホモ・サピエンスの原型を辿るということなのか、生物がどこから来たということなのか。しかし、生物となると惑星にたどり着いたところでこの生物たちはどこから来たのかと結局のところエンドレス。究極宇宙の起源を探らなければならなくなるだろう。劇中でも述べているが進化論の超越というか、ミッシングリンク、突然変異、世代を超えない進化(つまり変態)の肯定化といえるのか。 

結局神なのか。主人公が十字架を首に掛けているのだが、科学者が十字架を背負うというのは何か矛盾を感じる。最後は信仰心のあったものが助かるんでしょ。そんな世界じゃないでしょうが・・・。地球だけでないということなのでしょうね、共通の神の存在は。 

う~む。生物の中で人類は特別視しすぎではなかろうか。まぁ特別っちゃ特別か。

〇台詞 
ラストにある二言ピックアップ 
・I deserve to know why 
吹替:「私には知る権利がある」
字幕:「私は知りたい」 
直訳:「私は知るに値する」 
この発言はどう受け止めるべきなのか。人類を代表してとのことなのか、クルーを亡くしてまで得るものが無かったから、私には責任があるということなのか。彼女のこの映画の行動から受ける印象では、ただ単に彼女の願望のように聞こえてくる。要はエゴだ。確かに科学者は知的欲求の塊ではあるが、こいつの行動は自己中すぎて周りの連中に迷惑をかけていた。それでいてこの発言を最後に受けるとイラっとくる。本来の目的は人類の起源の解明であったはずが、いつのまにか彼女の欲求充足にシフトしている。吹替で聞くと剛力彩芽さんがやっているから尚更そう聞こえるのかもしれない。 

・Searching 
吹替:「真実を追求し続ける」 
字幕:「探求し続ける」 
人類が誕生したのはただの事実であり、それに真実も何もない。真実としてしまっている以上、こいつはただ自分なりの答えを見つけたいだけ。自分が一番満たされる人類の起源の答え及び理由の追求。彼女は自分の望む答えをすでに持っている。探究とは名ばかりで、自分の罪悪感や重荷を軽減したいだけ。実際は「強殖装甲ガイバー」に描かれているように、地球はただの生物実験場だった的なノリでしょ。我々人類が生きているのには意味があるというのと、宇宙に何かしらの影響を与えているという思い込みの為せる所業。人類の力の過信。食物連鎖の頂点にいるという誤解。全ては人類の、いや彼女のエゴが人類誕生という事実を受け入れがたいものとしてしまっているのである。

〇最後に
吹替にて鑑賞した次第であるが、字幕と吹替でそれぞれ鑑賞してみると、やはり印象が異なってくるのでしょうか。比較する元気は持ち合わせておりませんでした。いや~、それにしてもつまらなかった。最後は意味深でしたね。この記録は事実なのか、真実なのかといった感じに。続編に期待と。

0 件のコメント:

コメントを投稿

悪女 AKUJO(2017)

~アクションは爽快~ 〇はじめに  韓国ではこの方はイケメンの部類なの? 〇想起する作品  「ニキータ」  「アンダーワールド」(2003)  「KITE」(2014)  「ハードコア」(2016)  「レッド・スパロー」(2018)...