2016年1月17日日曜日

エンド・オブ・オデッセイ(2013)

エンド・オブ・オデッセイ[DVD]


~想い~

〇はじめに
 宇宙開発競争はその御時世ならではで、国の権威を示す為にやっていたわけでして・・・ 見返りが待っていたわけですよ。当時2強の国がそれぞれ勝利か敗北を味わうことでね。最初の語りはそれを意識させるためかと・・・


〇こんな話
 月面着陸任務を終え、地球に降り立った男。そこには人類だけが抜け落ちた世界が広がっていた。


〇回顧録(走馬灯)
 地球に降り立ち、名残りのある場所をめぐっていく・・・多分。各地での回顧録が展開されていくカタチとなる。では、おそらく退屈となるであろう回顧録にはいったい何の意味があったのかと。


 宇宙へ行くことに躍起になる訓練生たち。1人(親友)は名声を求めてのようだった。歴代の飛行士たちと同じところに立ちたいと。

 ここで問題。そもそも彼らはなぜ偉大とされているのか。宇宙へ行ったからか? 人類として初めての事象であるからか?

 見方を変えればであるが、彼らが偉大として扱われるのは決して彼らが主体としてあるのではなく、それを偉大だと認める他者がいるからであり、その偉大だと認める他者が多くいることを前提とする。

 公の作戦であるのかという問い。成功したらね~・・・ ってな背景も。

 どうだろう、地球に降り立って誰もいなかったら? 主人公の功績を認知し評価する者がいなかったら。彼の努力や成果にいったい何の意味があるのだろうかと。そこで過去を振り返るのである。走馬灯のように。そして妄想、いや展望するのである。辿るはずだった、辿るべきだった未来を。


 ざっくり言っちまえば、ソシャゲの課金みたいなもんですよ。アレを手に入れれば勝てる。と想いひたすらにガチャる。で、手に入れてみると別の何かがまた足りないことに気付く。そしてまた繰り返す。その先にはいった何があるのか・・・・

 そんなものより、大事なものがあるでしょと。あったでしょと。それに気付いた時には・・・・




〇愛
 最後の地球側の話はいらんように思うがな。わざわざ説明してくれてる感じ。主人公は死んでるんですは、すでに。

 ま~、「愛」というのがテーマの根底にあるからなのだろう。一方的ではなく双方的に描く必然性に迫られたのか。3人(男2人女1人)というそれぞれの未来の方向性の違いも描きだしたかったのか。

 この双方的な描き方を意識することで、最初の着陸船の謎とされるところも解消されるのか。最初の着陸はなんだったのか? 交信、着陸の遅れは?

 主人公が地球の者たちを想っていたように、地球の者たちもまた彼を想っていた。これを前提とすればどっからどこまでが夢で、現実でと深く考え込まなくても、ある程度割り切れるのではないだろうか。


〇余談
 あらすじに書かれている、「地球から30万キロ離れた宇宙の果て」なる文言。月までの距離も知らんのだな・・・トホホ。ま~気持ちを煽りたいのはわかりますがね・・・

〇最後に
 ま、テーマとしては興味深くても、作品としてはつまらんかったですね。上から失礼。

 ではでは・・・


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