2015年11月22日日曜日

起終点駅 ターミナル(2015)

~本田翼~ 


〇はじめに 
 この手の作品に私が勝手に求めてしまう美意識に、本田翼がどうも合わない。 


〇こんな話 
 他のキャラと比べて技が出しにくいからあんまり使ったことないんだよね~

 それザンギちゃう、ザンギエフや!!


〇ミスマッチ・異物感 
 本田翼のトーンが全体的にどうも合わない。

 最初のヘラチックな雰囲気はすばらしかった。おそらくホンモノだと思う。しかしだ、食で打ち解けてから(この演出は◎)、どうもガキ臭いんだ。  

 覚せい剤所持、男問題、マニキュアなどなど、彼女に昔の女を見出す訳だが、それがどうも・・・。尾野真千子の女を感じさせていただけに対抗馬として何とも弱いんだ。 

 終始キャラが定まらんのよ。それが狙いだったかもわからないが。 

 はじめの暗い雰囲気から一転、主人公の前ではキャピキャピした挙動を見せたりする。ギャップで、お辞儀にはじまり、ヘラったり、倒れたり、逮捕されたり・・・があったわけなのだが・・・。 

 中3だかで家を出て、夜の商売で生計を立ててきた。それなりに身の振り方を考えて必死こいて生きてきたわけでしょう? それなのに彼女の立ち回りがどことなく粗いんですよね。丁寧さを感じない。お辞儀ひとつとっても。所作ってやつですかね。ギャップというかメリハリというか・・・う~む。 

 追いかけていた男を見つけ出して病院に連れて行こうとするわけです。そこでいざ出発する時にちょっと待ってくれと。家族の位牌を持ち出すわけなのだが、玄関閉めないんですわ。どうなんすかね、確かに廃墟と化してましたけども。急いでる時に悠長なことぬかして、肝心のところはテキトウに急ぐ。ヌル~く感じてしまう。 

 完治の家において。病で倒れた時は食器洗うのにですよ、突然街出るって朝5時に押し掛けてよ、勝手にコーヒー入れて飲み終わったらコップそのままですよ。 ???(ポカーン)でしたよ。この違いがさっぱりわからんのですわ。 

 あとね、コーヒーメーカーって最初匂うんですわ。何回か水を通さないと。それでも匂ったりするわけで。そんな事を心配をする商品ではなかったのかもしれません。それに新品とは確定してませんからね。でもな~それなら箱から出す描写いらんだろと。コーヒー豆は開封されてなかったようですし・・・


 皿洗いは看病のお礼だったのかもしれません。治療費も払ってもらってましたしね。残されたコップはその後の別れで表現される彼女の気持ちの現れだったのかもしれません。しかししっくり来ないんだ。それまでのどことなく雑な彼女の姿を観ているから。 

 そんなもんなんですかね。確かに人間の行動にいちいち理由なんか見出せませんよ。でもさ~全体的に登場人物を比較させようとしていたじゃないですか。最近物忘れがどうのと言っておいての、隣の雨の中水やりするおじいちゃん。そのおじいちゃんには時折息子が訪ねてくる、こちらは息子から結婚式の招待状が来ない、なんてのもありました。息子と、息子の同級生。チャラチャラボーイとワンゲルアローンボーイ。司法試験についても。 この辺の繋がりを意識したからのラストだと思ったんだけどな~。余韻残さずエンディング入っちゃうし。ぶつ切りだったな~ラストまで。 


〇疑念
 万引きばあさんがさ~、妻子がいなけりゃ他人の心がわからないわね~、とかほざくんだけどさ、これって何か意味があったの?

 こいつ滅茶苦茶前科あっただろが。ここカチンときたね。おまそれいう状態。そんな人間の言葉が響くほど彼も来ていたということなんですかね。


〇余談 
 いや~、尾野真千子綺麗だったね。切ないシーンにただ興奮したという・・・・

 学生時代の彼女の思い出を主観で見せたのは良かった。単に佐藤浩市に学生時代の役が無理だったからだと思うが。

 なぜ彼の目の前で自殺したのだろうか。彼に自分という存在を刻み込みたかったのではなかろうか。とは思ったものの、彼は彼女と再会するまでも万年筆愛用していたし、ずっと想ってはいたからな~。理由は抜きに単に彼女との関係が新たに始まろうとしていた、そして終わったとしたかっただけなのかもしれない。そんな場所で彼は・・・ってのが物語な訳で。死した彼女よりも、生きている彼がメインなわけで。俺は刑に服していたわけではない云々カンヌンと。そして死して別れた、生きて別れたってな対比につながるのだろう。もう交わることは無い。ただお互い生きていればと。

 これと関連して中村獅童堪らんかったね。優位に事を運ぼうとしている彼がタクシー代わりに。


〇最後に
 雰囲気良い話だな~で終わっちまった・・・ 〇〇風、〇〇風味、〇〇っぽい。コレだ!!ってものが無い。

 ではでは・・・



0 件のコメント:

コメントを投稿

悪女 AKUJO(2017)

~アクションは爽快~ 〇はじめに  韓国ではこの方はイケメンの部類なの? 〇想起する作品  「ニキータ」  「アンダーワールド」(2003)  「KITE」(2014)  「ハードコア」(2016)  「レッド・スパロー」(2018)...