2017年8月2日水曜日

リバイアサンX 深海からの襲来(2016)

リバイアサンX


~相利共生~


〇はじめに
 「遊星からの物体X」の系統ですよね・・・まぁ・・・





〇想起する作品
 「ザ・グリード」(1998)
 「オクトパス」(2000)
 「第7鉱区」(2011)

  この辺りを勝手に意識したけどまったく違ったね。


 「イベントホライゾン」(1997)
 「スリザー」(2006)
  ・・・これが一番近いかな。



〇こんな話
 深海生物ゲットだぜ!





〇相利共生??
 深海とは言わないまでも物語はせめて海上で繰り広げてほしかったな・・・


 人間が深海に潜るとはどういうことなのか。その危険性云々潜水服の件を最初にやっておいて、深海生物の地上におけるそれは言及されていないのが気になる。これは意図してか・・・?? 光に弱い(慣れてない)ってのがそれなのかな??



リバイアサンという単語を用いるが・・・

 大きさの対比が一番だろうか、力関係(優劣)において深海では「リバイアサン>人間」であり、それが地上では「人間>リバイアサン」と逆転しているように観せている。それは捕食される蹂躙されるという話ではなく上位のモノによって下位のモノが生かされているといったところにおいてだ。


 深海においてなぜリバイアサンはオリーブを生かしたのか?

 地上においてなぜオリーブはリバイアサンを生かすのか?


 赤子をあやす様にリバイアサンにお血血を与えるシーンが印象的だ。




 人間における食べるという行為・食事をする場面が何度も挿み込まれている。我々はこれを自然のこととして何の違和感もなく受け入れることができる。食欲旺盛だろうとマナーを度外視しようとである。ではそれに対してリバイアサンのお食事風景はどうだったか。

 そして人間が捕食対象となっていることは無視できず、「人間>リバイアサン」の力関係が崩れているようにも思えるが、何故主人公だけは例外とされているのか。


 いやまぁ単に利用されてたってな話なんだけど・・・


 それぞれの環境における生かし生かされという種(リバイアサンと人間)の優劣と、人間社会における居心地に苦悩しリバイアサンと歩み寄るオリーブを描き出すことで、リバイアサンと人間との共存関係の兆しや、どこかしらで折り合いをつけられるのではないかという希望が見えるっちゃ見えないこともないのだが、よくよく考えれば彼らを繋いでいたものは決して御恩と奉公のような双方的なものではなく、オリーブが受けていたと思っていた恩恵ってのはたまたま利害の一致があっただけのその実は一方的な貢献で。まぁ単なるオリーブの勘違いでただただ利用されていたってな話なわけだが、これってのは自然界では至極一般的な共存(共生)関係であって。ざっくりとは相利共生だと思っていたら単なる寄生だったというお話で。ここに現状頂点捕食者として君臨する人間の傲慢さが見え隠れするというか、どこか自然界を見くびっている、人間に都合の良いように働くだろうという淡くも甘い考えが蔓延っていることを再認識させられる。





 でもおかしいんだよね。ラスト海洋における生態系がどうのこうのって話が出てるんだけど、リバイアサンの捕食対象って何だったのかっていうと人間であってね。海洋生物の減少とリバイアサンの繁栄とってのは直結できないはずなんだよ。妹はそれを知らないとかではなく、鑑賞者に対してここに繋がりを見出させるってな機能が果たせていないんだよ・・・ 

 いやまぁ精神に異常を来しているが故にそれが現実か否かの境はまた無いわけだからどうとでも取れるのだがね。




〇最後に
 人類の上位種を描くことで・・・ってな話で良いのかな? そういった話なら「ファンタスティック・プラネット」という作品がおもしろかったけどね。


 ではでは・・・

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