2016年4月6日水曜日

パーフェクト・ストレンジャー(2007)

パーフェクト・ストレンジャー[DVD]


~騙すとは?~

〇はじめに
 「騙す」とはいったい何なのか?


〇こんな話
 犯人はお前だ。


〇騙される心理
 開始10分前後が勝負。これでわからなかったらわからない。

 記者特有の体質、報道は真実を世に知らしめる事だと。この辺の前提をまず踏まえさせられる。スキャンダルには目が無い。特ダネを狙っている主人公。事実を都合良く結びつけていくのがうまいと。

 真相を暴こうと取材を始めるわけだが彼女は言う。条件とタイミングさえ合えば殺人は起きると、可能だと。ここでさらに踏まえさせてるのよね。推理の仕方を。


 とある事件に対するアプローチを主人公を視点に行っていくわけであるが、このパートにラストのどんでん返しの件を推理する要素が含まれていない。確かにとある人物が、ある人物を犯人に仕立て上げようと画策する、タイミング的に可能だったことは描かれてはいる。しかしそれは別物なんだ。彼女たちが突き止めようとしていた真相は何だったのかを見失ってはならない。というよりも見失わせようとするトリックなわけだが。

 
 製作者が我々に推理させる気があると仮定し、つまりこの推理の仕方しかできないとなると、開始数分で起こった事件が、タイミング的に可能だった、動機があった、直接相対した、人物を探り当てるしかなくなるのである。1人しかいない・・・


 ハル・ベリーの演技の賜物なのだろうか。彼女がひたすらに被害者であることが印象付けられる。しかし最初に犯人の目星がついてしまうと、ここの行動も意味不明なのである。それがさらに悩める要因であろう。

 ま~割り切るならば、全て彼女の視点であって、彼女がそうであると思うのならば、そこに我々が干渉できる要素は何も無い訳だ。彼女の中で流れている時間は、我々のそれとは全く別物なわけだから。都合良く入れ替え改竄することなど容易い。

 騙されるとか騙されないとか、そもそもわかるわけがないんだよ。彼女は自分自身を欺いているのだから。


〇余談
 窓、瞳、PCのチャットやフリーズ等におけるウィンドウは関連付けられていたのか・・・

〇最後に
 とりあえずフェアじゃない。「騙す」という行為に対してフェアプレーである必要は決してないだろう。しかし必ず騙されると挑戦的に謳っていながらのやり方は悪質だ。そして自信の無ささえ見え隠れする。そもそも騙されなかった。ドン、マイケル。

 ではでは・・・


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