2016年3月15日火曜日

ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン

オールモスト・ヒューマン[DVD-BOX]


~近未来~

〇はじめに
 おもしろいけどよくある相棒ものの1つだなという印象。いや個人的にはかなり好き。ジャン・レノがよくやる役柄好きなら相当好きじゃないかな~・・・ 怖さと可愛さの共存っていうのかな~(テキトウ)。あとサブキャラにギャグ散りばめすぎ。


〇想起する作品
・ベース
 「ロボコップ」シリーズ
 「ターミネーター」シリーズ
 「ガタカ」(1997)
 「チャッピー」(2015)
・相棒もの
 「ラッシュアワー」シリーズ
 「クリムゾン・リバー」シリーズ
 「APPLESEED」シリーズ
 「ショウタイム」(2002)

 「ヒューマン・ターゲット」(2010~2011)

・その他
 「セルラー」(2004)
 「ブラックサイト」(2008)
 「パワー・ゲーム」(2013)
 
〇こんな話
 とある未来の刑事もの。インシンジケートなる組織を追う。殺された仲間の、相棒の仇を討つ。


〇総評
 ロボットと無法者というコンビ。あれ・・・?? 新調された。ここでどちらも何年か眠っており、目覚めるところから始まる。新旧ロボットの対面で新作はより従順な事が伺える。旧作の方がより人間らしい、というより社交的。

 目撃者の存在が要なのか。彼らによる証言、情報が事件を紐解いていく鍵となる。そしてそこに人間関係が介在する。
 日々蓄積され更新されていく情報。起きているロボットならば・・・、情報のアップデートww 今の世界ですら少し古いだけで役立たずですからね。それがね~、さらに未来となるとね~。
 科学技術も進歩を止めない。最新版のリリース。

 おしゃべりなロボットと孤独を好む多くを語らない秘密主義な主人公。相棒とするところに人とロボットと相容れない部分がある。この凸凹がミソな訳か。

 2人のやり取りが何ともおもしろい。子どもに好かれるロボットと、怖がられる人間。皮肉の応酬やギャグのセンスもツボだ。この関係性が築き上げられてのシリアス面なのね。

 度々向き合うことになる人とロボットの違い。ロボットをより人間の質感に近づけようとする業者がいたり・・・。そして生と死という共通する概念の存在。命を切り売りする闇組織。違法に手に入れた心臓でも生き延びたいとする患者。死する者にかける言葉についての話もあったり・・・

 2人だけでなく、人とロボットの行動や価値観とでどちらが正しいのか、結果として正しかったのか。どちらが人間らしいのか、どちらに共感できるか、と。比較される事象が毎度のごとく登場する。

 ウォールの存在。生まれながらにしてある格差。生まれながらに?欠点の無いクロームと無調整のナチュラル。それを越えられない愛。格差を埋めるための努力、ドラッグへの逃避。成功と破滅。ここにまた殺人事件の取り上げ方で見えてくる命の扱い方や重さの違い。人間らしさやコンプレックス。問題は尽きない。セックスボットにおける人間の娯楽の広がりを見せながらの、ネットにおける止まらない承認欲求も描かれたりする。顔にコンプレックスのある人間と目の見えない人間におけるネットでの繋がりの話はちときつかった。我々は何を求め、何を見つめるべきなのだろうか。どこに何に本質を見出すべきなのか・・・



 どんなモノが人間社会に浸透しているのかという示唆。科学技術の飛躍的な進歩による犯罪の増加とそれの抑止力。オープニングで語られる謳い文句。防犯システムが罪無き人間に牙を向けるという直接的な表現もある。そんな話を絡ませながら、馴染みの相棒に疑いの目を向かせていくのもドラマならではだろう。2人のそしてそれを取り巻く者たちの信用や信頼、友情を描いてきてこそ。


 科学技術の進歩が必ずしも是とする方向にだけ進むとは限らない。今とは変わらない、いやより悪くなっているかもしれないモノもある。そんな近未来の起こるかもしれないという事象をこの作品は取り上げているわけか。いやもう踏みこんでいるのかもしれない。これはもう、未来の話では無い。




〇最後に
 いや~、おもしろかったぁ~。見出したら止まらんかった・・・。これが打ち切りか・・・。そりゃ非難殺到するだろうよ。ネット記事を鵜呑みにしてるわけだけど。このシーズンだけで多種多様な見解を持ちこんではいるわけだが、この視点を持つ者たちの話をもっと追ってみたい気持ちは尽きない。ほんっと~に残念だ。

 ではでは・・・

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