2014年8月8日金曜日

エンド・オブ・ザ・アース(2013)



~神≒人~ 

〇はじめに 
 ふざけた世界観にアナ・ケンドリックが映えるなぁ。彼女の呆れ顔ほんっとに好っきやわ~。 




〇こんな話 
 聖書だか予言だか通りに、世界の終末に向けて現実に事が起こっていく。 

 終末世界にて全力で描かれる渾身のギャグが見もの。

〇神に似せて人は創られた 
 神は自らに似せて人を創りたもうた。劇中でもモノマネというかたちで神自らそれを強調してくる。神自らが「俺に似せてお前たち人間を創ったのだから、俺がお前らのモノマネをして似てないはずがない」などと言うのだ。
 神様の言葉を基に神と悪魔が肉弾戦を繰り広げるという演出を考えてみる。 この渾身のギャグというか皮肉をご理解いただけるだろうか。天使VS悪魔といった戦いは今までの作品でもいくらでも描かれていたと思う。しかし神自らが肉弾戦を繰り広げたのは私が鑑賞した映画の中では無かった・・・多分。 
 いくら高度に技術が発達しようと、人間は生身であれば争いの上で決着をつけるのはやはり肉弾戦。お話で解決できる分には良いが、うまくいかないと必ずと言っていいほど手が出る。神は人に似ているということを、人間の愚かさという部分と照らし合わせて本質的に同じであると見事に皮肉っている。この場面は本当に笑いが止まらなかった。最後には神と悪魔がジャグジーで戯れて、仲良く御臨終。死ぬ時は一緒よ、というお互いを愛し合う者たちのようだった・・・。いわゆる心中ですな。 

 神も悪魔もどっちも死ぬ。ジャグジーで感電死する。神なら予測できていたのではと言う問い。神ですら運命に逆らえないということなのか。でなければ神ともあろうものがジャグジーで感電死など選ぶはずがなかろう。そして神の死によって救われたとされる、天に召された者たちはどうなったのか、疑問で仕方がない。神がいなくとも天国は存在し得るのか。神の存在が天国や地獄といった概念を肯定していたわけで、それがいなくなったとなれば信仰というもの自体が無くなり・・・?? 神がいるから信仰が生まれるのではなく、信仰する者がいるから神が創られるのか。人が存在する限り神は存在するか。いや真の信仰者とされる者たちは全て天に召されており、地上に残ったのは無神論者ばかりだから、真に神は消えたと言えるのか、新たに出現しない限り。あれ、でもこの世界はキリスト教の概念においてだけだから、別の宗教における神は存在しているのか・・・。


〇余談 
 芝刈り機に乗るゾンビがいた。個人的にはセグウェイ出してほしかったな。セグウェイゾンビ。おもしろいと思うけどな。もうどっかでやってるのかな、この演出。 

 イエス・キリストをレーザー光線で撃ち落とすとか・・・。悪魔倒した後のパニック状態で空から何か来たら、キリストだろうがなんだろうが恐怖でしかないよなぁ~(白目)

〇最後に
 本当にバカで下品な映画。下ネタのオンパレード。きれいなイメージなどまったく無い作品。しかし、それが堪らなくおもしろいのである。

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